富山県と関西電力北陸支社で構成する、黒部ルート見学公募委員会事務局では、黒部峡谷の欅平と黒部ダムを結ぶ「関西電力黒部ルート」の見学会を開催する。見学は11月25日まで34回。
　黒部峡谷は、宇奈月−欅平間が一般公開され、同区間を走る黒部峡谷鉄道はトロッコ電車の愛称で観光客の人気を集めている。欅平より奥は、関西電力の工事用として使われて、一般の立ち入りが出来なかった。平成８年から一般公募による見学会が開催され大きな人気を呼んだが、今年も引き続き開催される。
　見学対象の欅平−黒四発電所−黒部ダム間17.5キロメートルは、ほとんどがトンネルで、竪抗エレベーター（200メートル）、トロッコ列車、インクラインなどを乗りついで見学する。所要時間は約２時間30分。見学ルートは宇奈月→黒部ダムとその逆コースの２通りがあり、ともに１回の定員が30名、期間中に2,040名の見学者を受け入れる予定だ。
　この見学ルートの目玉は、なんといっても戦前に建設された高熱隧道。この隧道は、温泉地帯の160℃以上の高熱岩盤を決死で掘り進んだ歴史的な難工事の場所で、吉村昭の小説『高熱隧道』の舞台にもなっている。
　昨年の見学会では、2,000名の定員に対して3,544通を超える応募が全国各地より寄せられた。
〈応募方法〉
　往復ハガキに住所、氏名、見学希望日、見学希望コースなどを書いて富山市中央郵便局内　私書箱５９号「黒部ルート見学公募委員会事務局」まで。４名まで記入できる。宇奈月−欅平までの黒部峡谷鉄道は有料となる。
詳しくは…富山県HP内＜黒部ルート見学会＞のページへ

問い合わせ
●黒部ルート見学公募委員会事務局
〒930-8691　富山市東田地方町1-2-3（関西電力（株）北陸支社内）
TEL 0764-42-8263