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2007年 2月 28日 [ トピックス ]
No.289-1:富山市の中心市街地活性化基本計画、第1号認定
中心市街地の衰退が全国で深刻化するなか、富山市が申請していた中心市街地活性化基本計画が、このほど政府の中心市街地活性化本部による第1号認定を受けた。計画では、富山市のまちづくりの方針である「公共交通を活かしたコンパクトなまちづくり」に沿って、「公共交通の利便性の向上」、「賑わい拠点の創出」、「まちなか居住の推進」の3つを柱に掲げている。
●全国初の「認定中心市街地に」に
中心市街地の衰退が全国で深刻化するなか、富山市が申請していた中心市街地活性化基本計画が、このほど政府の中心市街地活性化本部による第1号認定を受けた。
この計画は、人口減少・少子高齢社会に対応し、多様な都市機能がコンパクトに集積したまちの実現に向けて、中心市街地の活性化に関する施策や実施事業を定めたもの。平成19年2月から24年3月までのおおむね5年間を事業計画としている。富山市では平成26年度末までに予定されている北陸新幹線の開業に合わせ、活性化に向けたさまざまな取り組みを進めており、計画に盛り込まれた事業は国からの財政支援などが受けられる。
計画では、富山市のまちづくりの方針である「公共交通を活かしたコンパクトなまちづくり」に沿って、「公共交通の利便性の向上」、「賑わい拠点の創出」、「まちなか居住の推進」の3つを柱に置いており、これらの目標を実現するため、「路面電車環状線化事業」(19〜21年度)、「グランドプラザ整備事業」(17〜19年度)、「富山市まちなか居住推進事業」(17年度〜)、など、27事業に取り組んでいく。対象エリアは、JR富山駅や総曲輪、西町などの中心商店街を含む、約436haとなっている。
●まちなかの賑わい創出を目指し、商業施設が続々と誕生
「公共交通の利便性の向上」では、「路面電車環状線化事業」や「富山駅付近連続立体交差事業」などが盛り込まれている。ポイントとなるのが、「路面電車環状線化事業」。既存の路面電車市内線の富山市丸の内から西町までの区間に新しくレールを敷設し、環状線化させる計画で、北陸新幹線開業も視野に入れ、富山駅から中心地市街地への利便性を高める。平成23年度では、路面電車市内線の一日平均乗車人数を現状の約1.3倍(13,000人)に引き上げる数値目標を掲げている。
「賑わい拠点の創出」では、質の高い暮らしを支える多彩な商業機能の集積や、映画・演劇、美術などが楽しめる文化施設の整備などに取り組む。事業として、地元百貨店である(株)大和富山店を核店舗とする「総曲輪通り南地区 第一種市街地再開発事業」、地上4階相当の全天候型ガラス屋根を設けた広場を整備する「グランドプラザ整備事業」、「賑わい交流館 整備運営事業」、「にぎわい横丁 整備運営事業」などが盛り込まれている。2月24日(土)には、映画ホールやライブホールなどの娯楽施設を設けた「フォルツァ総曲輪」が富山市総曲輪にオープン。3月10日(土)には、寿司居酒屋や焼肉、韓国創作料理などの飲食店6軒が入居する「越中食彩 にぎわい横丁」、9月には「総曲輪通り南地区再開発ビル」、「グランドプラザ」が誕生。富山市の中心商業地区への集客復活に大きな期待が寄せられている。計画では、平成23年度の中心商業地区の歩行者通行量(日曜日)を現状の約1.3倍にあたる32,000人に増やすことを目指している。
「まちなか居住の推進」では、中心市街地の定住人口を増やすことで商業の活性化や公共交通の利用増につなげ、“車に頼らず生活できるまちづくり”、“まちなかの暮らしの魅力づくり”、“まちなかにふさわしい質の高い住宅づくり”を目指す。まちなかで一戸建ての住宅やマンションを購入した市民への補助、まちなかに引っ越しして一定の条件を満たしたアパートやマンションに賃貸で住む場合の家賃の補助といった、既存の「富山市まちなか居住推進事業」をはじめ、「富山市高齢者の持ち家活用による住み替え支援事業」などによって、現在の居住人口24,099人を平成23年度には約1.1倍の26,500人に増やす数値目標を掲げている。
富山市中心市街地活性化推進課では、「中心市街地は富山を代表するまちの顔。中心市街地の活力は、市全体の活力にもつながっていく。基本計画によって、少子高齢社会に対応したコンパクトなまちづくりを進めていきたい」と話している。
問い合わせ
●富山市中心市街地活性化推進課
TEL.076-443-2054
FAX.076-443-2190
http://www.city.toyama.toyama.jp/