日本海を中心に分布するが、春に富山湾に数多く接岸し、全身から放つ青白い神秘的な光で海面を染める−−。そんな“富山湾の神秘”とも呼ばれるホタルイカをモチーフにしたUSBメモリーが登場した。メモリーをPCに接続させると、胴体部が青白く点滅する本体のほか、工夫を凝らした遊び心あふれるパッケージにも注目。

●可愛らしいフォルムで、胴体部が青白く点滅

　全身から青白い光を放ち、“富山湾の神秘”とも呼ばれるホタルイカ。日本海を中心に分布するが、春には産卵のため、富山湾に数多く接岸し、神秘的な光で海面を染める−−。
　
　富山湾の珍味・ホタルイカがパソコンに接続され、青白く点滅！と言っても生のホタルイカではなく、ホタルイカの形をしたUSBメモリー(補助記憶装置)だ。高岡銅器などの原型を作成するTAPP Craftの丸山達平さん(原型師)と富山大学芸術文化学部の武山良三教授(専門：コミュニケーションデザイン)、同学部の竹村譲非常勤講師(専門：ブランドマネジメント)、ユニークなUSBメモリーシリーズを展開する(株)ソリッドアライアンス(横浜市)のコラボレーションによってこのほど商品開発されたもので、PC関連の商品のなかで注目されている。

　本体サイズはW41mm×H75mm×D17mm。外観デザインでは、ホタルイカをデフォルメし、流線形にした可愛らしい姿と大きな目が印象的。USB本体を持ちやすくするため、親指がフィットしやすいデザインになっているのも特長。色はホタルイカの興奮時を表現した赤系が基調で、ホタルイカ漁に携わる漁師の監修を受けて仕上げられた。メモリーをPCに接続させると、胴体部が青白く点滅。部屋の照明を落として使うと、幻想的な光が楽しめる。

　可愛らしい外観に加え、高速・高密度メモリー素子を内蔵(容量512MB)している点も魅力だ。メモリーの中には青白い光を放つホタルイカの画像や壁紙なども収録されており、富山湾の神秘に触れられる。インターフェイスはUSB2.0、対応OSはWin XP以降、Mac OS X以降となっている。

●ミミイカ型、アオリイカ型も登場

　「ホタルイカUSBメモリー」は商品パッケージなどもユニークで、「富山県産」、「時価」、「保存温度＝室温程度」などのシールが貼られた刺身のトレー風ケースに梱包されている。同梱された携帯用のメッシュポーチは、メッシュ部分が漁で使われる網を、オレンジ色のストッパーはブイをイメージ。保証書は、バラン風のデザインでまとめられているなど、遊び心にあふれている。
　
　開発のきっかけとなったのは、ルアー(擬餌鉤)デザイナーでもある丸山さんが高岡のまちづくりや特産品開発などに取り組む人たちの情報交換の場「ナンケ・ソーレ」でホタルイカの形をした自作のルアーを発表したことから。武山教授と竹村非常勤講師がデザインのユニークさに着目し、皆でルアー以外の商品化を話し合ううち、USBメモリーに応用するアイデアが生まれたという。

　「ホタルイカUSBメモリー」はWebページにて5,980円で販売中。今後、ほたるいかミュージアム(滑川市)、道の駅・万葉の里 高岡(高岡市)などでも販売予定。また、富山湾のイカ三兄弟シリーズとして、キュートなフォルムのミミイカ型(2月)、ヒラヒラと躍動感あふれるアオリイカ型(3月)のUSBメモリーも登場する。ホタルイカ型と合わせて3種の頭部(接点保護キャップ)に互換性を持たせてあるのが特長で、その日の気分でキャップを取り替えて楽しめる。

　丸山さんは県西部の河川を中心に大物のニジマスやイワナ、ヤマメなどを釣り上げる釣り師としても知られる。また、手掛けたルアーでプロの釣り師が富山湾で大物のキジハタを釣り上げ、釣り雑誌に取り上げられたこともあり、いま全国の釣り人から富山湾に熱い視線が注がれているという。「富山湾が釣りの世界で注目されている。ホタルイカUSBメモリーのアイデアも富山の豊かな自然から育まれた。世にも珍しい光るイカによって、これまでとは違った視点で地域のアピールができるのではないか」と丸山さんは話している。

　なお、TAPP Craftから丸山さん自作のホタルイカ型「ルアー」(クロダイ釣り用)を抽選で1名様にプレゼントします。プレゼント応募フォームに、プレゼント内容「ルアー」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号、記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。＜1月21日(日)締切り。発表は発送をもって代えさせていただきます。＞



問い合わせ
●TAPP Craft(丸山達平)
TEL.090-6273-5527
FAX.0766-52-5876

●(株)ソリッドアライアンス
TEL.045-476-4371
FAX.045-476-4372
http://www.solidalliance.com/