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2006年 9月 27日 [ トピックス ]

No.267-2:氷見にゆかりの映画、誕生!


 富山県氷見市出身の実業家、浅野総一郎の波乱万丈の人生を描いた映画「九転十起の男−−浅野総一郎の青春−−」(市川徹監督)が9月26日(火)、JR川崎駅西口の109シネマズ川崎で上映スタート。市川監督の次回作「ONE〜一つになりたい〜」も9月20日(水)〜25日(月)に氷見市内でロケが行われた。

●浅野総一郎の生きざまを描いた映画「九転十起の男」

 富山県氷見市出身の実業家、浅野総一郎の波乱万丈の人生を描いた映画「九転十起の男−−浅野総一郎の青春−−」の上映が9月26日(火)、109シネマズ川崎でスタートした。新田純子氏の原作『その男、はかりしれず』を市川徹監督(「一・二の三四郎」ほか)が映画化(製作:さざ波)。転んでも転んでも不屈の精神で立ち上がり、額に汗して激動の近代日本を駆け抜けた実業家・浅野総一郎の生きざまをドラマチックに描く。

 浅野総一郎は近代日本の礎を築いた実業家の一人として知られる。江戸時代の嘉永元年(1848)3月10日、当時の氷見郡薮田村で医者の長男として誕生。15歳で縮織(ちぢみばた)と呼ばれる織物の生産と販売で起業し、醤油醸造、稲扱ぎ機の仕入れなどを手掛けるが失敗。借金を抱えて24歳のときに東京に出奔し、水売り、竹皮商を経験。その後、まきや炭、石炭へと事業を拡大させ、一代にして浅野財閥を築いた。セメント、埋め立て事業のほか、石油輸入、製鉄事業、鉄道敷設、ダム建設などの事業を手掛け、「セメント王」、「資源再生王」、「京浜臨海工業地帯開発の父」と呼ばれている。

 映画の撮影は今年春に浅野の生誕地・薮田地区や富山湾岸などで行われた。海上にそびえる3,000m級の立山連峰、海と山、空が織り成す雄大な景観に創作意欲もかきたてられたと、市川監督は目を細める。出演は、網本圭吾さん(新人)、寺田農さん、仲代奈緒さん、武蔵拳さんほか。10月28日(土)〜11月4日(土)、日本各地を舞台に撮影された地域映画を紹介する「第2回TOYAMA地域映画フェスティバル」(会場:富山国際会議場など)での上映作品にも選出されている。

●氷見を舞台にした次回作にも期待

 映画「九転十起の男−−浅野総一郎の青春−−」の撮影をきっかけに氷見市の自然景観、街並などに魅了された市川監督は、新作映画「ONE〜一つになりたい〜」のロケ地も氷見市に決め、9月20日(水)〜25日(月)に撮影を行ったばかりだ。

 作品は、15年前に自分の不注意から妻を交通事故で亡くした氷見市の時計職人と、妻と同じ記憶を持つ川崎市の中学3年生の少女が妻の魂に導かれるように出会う、輪廻転生をテーマにした純愛物語。脚本は「月はどっちに出ている」、「血と骨」などを手掛けた鄭義信さん。主人公の時計職人には木下ほうかさん(「パッチギ」、「北の零年」ほか)、主人公の弟に水元秀二郎さん(「誇り高き野望」シリーズほか)、少女役は高校1年生の河合優さん、亡くなった妻は菅井玲さんが演じる。映画は来年早々公開予定。

 撮影は、氷見市内の湊川沿いや島尾海岸、氷見漁港・海鮮館、氷見高校近くの高台、日宮神社、高岡市内などで行われた。夕暮れどきの海岸や日宮神社での夏祭りのシーンが印象的で、境内に夜店を特設し、エキストラとして浴衣姿の市民も協力した。
 
 市川監督は「映画のシーンとイメージの合う場所をずっと探してきた。長い間、構想を温めてきたが、浅野総一郎の映画で氷見を訪れ、美しい海と山を見てここで撮影しようと思った。肉体は滅びても愛する人の記憶は心に深く刻まれる。輪廻転生をテーマにしたいい作品に仕上げたい」と話している。



問い合わせ
●氷見市産業部商工観光課
TEL.0766-74-8106
FAX.0766-74-8088
http://www.city.himi.toyama.jp/

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