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1997年 9月 22日 [ トピックス ]
No.010-2:わが国初の海洋深層水のシンポジウムを開催!
富山市で10月29・30日に『海洋深層水'97-富山シンポジウム』が開催される。海洋深層水とは、水深300m以上の深海に横たわる海水のこと。普通の海水に比べて低温で、塩分や栄養分の濃度が高く、清潔といった特徴がある。21世紀の有力な海洋資源と注目されているこの海洋深層水は、現在、水産や食品などの分野で積極的に利用研究が行われている。今年の1月には全国組織である海洋深層水利用研究会が発足し、それを受けて深層水の利用をテーマとした、国内初のシンポジウムが開かれることになった。
今回のシンポジウムでは、「海洋深層水利用の現代的意義」と題した酒匂(さこう)敏次東海大学海洋学部長の基調講演の後、2つのテーマを軸に展開される。
一つは生物生産・水産への利活用と題して、「富山県における水産への利用」「深層水の水質特性と生物生産への利用」などについて。もう一つは、医療・食品等への利活用と題して、「海洋深層水によるアトピー性皮膚炎の治療」などをテーマに発表や討論が行われる。
また、これまでの研究成果を発表する一般講演では、官・民・学の研究者による20以上もの報告が予定されている。演題も「深層水取水施設の調査・設計について」「深層水利用によるサクラマスの親魚養成と採卵について」「海洋深層水によるNOX SOXの吸収」「海洋深層水を用いた微細藻類の培養」など、幅広い分野にわたっている。
海底に無尽蔵に眠る海洋深層水は、今後さまざまな方面での利用が期待されている資源だけに、今回のシンポジウムでは、水産、食品、医薬品など、多分野の研究者や技術者から注目を集めるものと予想されている。
* 問い合わせ
●富山県水産試験場内 海洋深層水'97-富山シンポジウム実行委員会
〒936 滑川市高塚364
TEL 0764-75-0036