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2001年 8月 20日 [ イベント ]

No.077-3:世界5カ国1地域の高校生が、環境について提言---第3回高校生国際環境サミット富山大会

世界5カ国1地域の高校生が、環境について提言


●大門高校をホスト校に開催
 
「水」と「ごみ」をテーマに、第3回高校生国際環境サミット富山大会が8月1日から5日まで、富山市の富山国際会議場、大門町総合会館などで開催された。参加したのは、日本代表の富山県立大門高校(ホスト校)をはじめ、アメリカ、オーストラリア、ウガンダ、アルゼンチン、パレスチナの高校生57人。開会式、基調講演のあとに行われた全体会や分科会では、各国の高校生が川の汚れや家庭からの排水、ごみの分別収集などについての調査研究の成果を発表し、活発に議論を重ねた。   



●ごみ処理などへの提言を採択

 4つの分科会では環境についての問題点や解決策が議論され、提言としてまとめられて富山県に提出された。それぞれ主なものを挙げてみよう。
・「川と人間」/“政府や財界が指導して、殺虫剤や除草剤などの化学薬品にかわる自然代替物の使用をもっと増やすべき”“処理していない汚水を流した場合、市民や企業に罰金を科すなどの方策を政府が打ち出す”など。
・「排水の処理」/“特殊な肥料や油、家庭洗剤は規制すべき”“産業界は大量の排水に対して責任をとらなければならない”など。
・「分解不可能なごみの処理」/“分解不可能な物質の処理が遅れている国を支援するため、企業などに税金を新たに課して基金を創設する”など。
・「リサイクル・再利用・減量」/“ごみの分解によって生まれるガスはエネルギーとして用いることができる”“厳密に規則や法律が遵守されていることを確認するため、専門家を任命”“正しいごみ処理の重要性についての教育を、幼いうちから始めるべき”など。
 環境問題は世界共通であり、みんなで一緒になって地球環境を守ろうという、各国高校生の意識の高まりが印象的であった。



●国境を越え、言葉の壁を乗り越えて

 高校生国際環境サミットは2年に1度開催(1997年:アメリカ、1999年:オーストラリア)されており、今回は英語圏以外での初めてのサミットとなった。ホスト校の大門高校(16人参加)では、1年以上前から環境問題についての調査研究を行い、イタイイタイ病の被害状況などについて全体会で発表した。発表や討論はすべて英語で行われるため、大門高校生は1年以上前から英会話のレッスンを放課後に受けてきた。そんな努力が他国の生徒とのコミュニケーションに生かされたようだ。
 各国の高校生らは、大門高校で茶道や華道に触れたり、高岡市の国宝瑞龍寺や高岡七夕まつりを観賞したり、立山・室堂を散策したりと、日本の文化や富山の大自然に触れ、交流を深めた。次回の第4回サミットは、2003年にパレスチナで開催される。

問い合わせ
●富山県立大門高等学校
電話 (0766)52-5572

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