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2002年 3月 20日 [ トピックス ]

No.090-3:全国初、第3セクターの路面電車が走る

現行の車両

基本車両の新しいデザイン

●市民、県民が応援する路面電車として再生

 富山県高岡市と新湊市を結ぶ万葉線(高岡軌道線・新湊港線)が4月1日、路面電車としては全国初の第3セクター経営で再出発する。
 昭和20年代から運行が始まり、40年代に現在の営業区間(高岡駅前~越の潟間・延長12.8km)になった万葉線は、車社会の進展などによって利用者が減少。存続か廃線かで揺れていたが、平成12年に第3セクター方式での存続が決まった。昨年4月に富山県、高岡市、新湊市などによって万葉線株式会社が設立され、加越能鉄道からの事業譲渡が今年2月に国土交通省から正式に認可。現在、4月1日の再出発に向けて、車両デザインの変更や制朊一新などの作業が行われている。
“運行車両は都市景観の一部を成すもの”として位置づけられ、基本車両は、万葉色の黄色と紫、未来を象徴する白を組み合わせたお洒落なデザイン。イベント告知車両は赤を基調色に、高岡の御車山の車輪を表現した円や新湊曳山の勇壮さをイメージした花火などがデザインされている。5月以降はデザインコンクールで全国の学生から寄せられた入選作も採用される予定だ。


●電車マニアの間で人気を呼びそう  

 万葉線株式会社では再出発を記念して、昔懐かしい「硬券の乗車券」と、高岡の伝統工芸を生かした銅板に純銀、純金のメッキを施した「輝く乗車券」をセットにした「開業記念乗車券」を4月1日から発売する。硬券は、かつてJRの窓口などで売られていた厚みのある乗車券で、ワンマン運行の路面電車での発行自体が珍しいものとなる。硬券のなかでも珍種のD型と呼ばれる大型の往復乗車券2枚とオーソドックスな片道乗車券2枚をセットにした。
 輝く乗車券には、中央部分に車両をモチーフにした万葉線のシンボルマークが施されており、「郷土とともに発展する気持ちを込めました。新生となった万葉線を応援してください」と万葉線株式会社では話している。「開業記念乗車券」は3,000セット限定で、1セット3,000円で発売。


開業記念乗車券


問い合わせ
●万葉線株式会社
TEL0766-25-4139

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