イベント

アーカイブ

2002年 5月 8日 [ イベント ]

No.093-2:絢爛絵巻、城端曳山祭(国重要無形民俗文化財)


●神楽太鼓が響くなか、庵唄を奉納

 越中の小京都、城端町の春を彩る城端曳山祭(城端神明宮祭の曳山行事)が、5月14日(火)、15日(水)に行われる。祭は江戸時代の享保年間(1716〜36)に始まったとされ、獅子舞、剣鉾(けんほこ)、傘鉾(かさほこ)が3基の神輿(みこし)を先導し、それに庵屋台(いおりやたい)と6台の曳山が続く。雅な飾りを持つ傘鉾、京都祇園の一力茶屋や江戸吉原の料亭を模した庵屋台、匠たちの技術の粋を集めた豪華な曳山が絢爛絵巻を繰り広げ、見るものを江戸時代へと誘ってくれる。今年2月に国の重要無形民俗文化財の指定を受け、関係者の意気も上がっており、例年以上の盛り上がりが期待されている。
 14日は宵祭りで、曳山をもつ6つの町の山宿では屏風を置いた畳の間に御神像が飾られる。恵比須(西上町)、大黒天(東下町)など、静かに笑みをたたえる御神像の姿に心も和むだろう。山宿の近所には、庵屋台も飾られ、提灯を灯して宵に一層の風情を醸し出す。3基の神輿に神霊を安置した御旅所では、神楽太鼓が響くなか、各町の男衆が庵唄を神前に奉納。翌日の本祭に向けて、町には静かな熱気が漂い始める。

→写真をダウンロード(350dpi)

●車輪のきしる音に雅を感じる  

 15日の本祭。神輿渡御(とぎょ)の行列では、先頭に立つ獅子舞と剣鉾が悪霊を鎮め、8本の傘鉾が神霊を迎えて、3基の神輿を先導する。その後を三味線、篠笛、太鼓の雅な音色を響かせる庵屋台、御神像を安置した高さ約6メートル、重さ約7トンの曳山の行列が続いていく。
 美しい街並が続く蔵回廊の裏手や城端別院善徳寺の門前、行列が向きを変える出丸の坂などが絶好の見どころ。別名“ギュウ山”とも呼ばれる、車輪のきしる音がなんとも言えぬ情緒を漂わせる。そして、夕暮れには庵屋台と曳山に灯が入り、光によってほのかに浮かび上がる城端塗と金銀彫刻の粋、そして庵唄の響きが人々の心を魅了する−−。
 今年は、国重要無形民俗文化財の指定を記念して、かつて行われていたとされる獅子舞から曳山までの一大行列の勢揃いが、15日の午前9時30分(城端別院善徳寺の前)と午後0時30分(東下町〜東上町〜城端曳山会館前)から行われる予定だ。

問い合わせ
●城端町産業振興課
TEL 0763-62-1212

コメント

その他のイベント

ページの先頭へもどる↑