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2002年 12月 25日 [ トピックス ]
No.108-2:郷愁誘う富山弁の世界へ
●会話の試聴と文字の閲覧が可能
富山県教育委員会は、「富山県方言収集緊急調査ホームぺージ」を開設した。「富山県方言収集緊急調査」とは、時間の経過とともに失われつつある各地の方言を記録にとどめようと、県教育委員会が文化庁の補助を受け、1981年度から83年度にかけて県内の下新川、富山、氷見、砺波、五箇山の5地区を調査したもの。ホームページでは、採録された「方言の会話」のうち、27会話(それぞれ1分程度)の試聴と文字表記の閲覧ができる。
制作した文化財課では、昨年度から文化財資料の劣化や散逸防止を目的に、「文化財資料デジタルアーカイブ事業」を行っており、その一環として20年を経過した方言の採録テープをデジタル化した。ちなみに「デジタルアーカイブ」とは、紙や写真、音声などの資料をデジタル化して電子情報として蓄積することを意味している。
→写真をダウンロード(350dpi)
●20年前の富山弁が鮮やかによみがえる
「サ ムカシナラナー アノ オカベ イッチョ クレッシャイヨッテーテ イッタガヤチャ」「アン ソー ソイガトンジャネー」「チョッコシ マットッテ クレッシャイ…」
「方言体験試聴コーナー」のNo.4(話題B)をクリックすると、こんな音声が冒頭に流れ出す。画面を見ると文字表記と、「さ、昔ならねえ あの 豆腐(を) 一丁 くれなさいよって言って 行ったんだわ」「あん そう そう言うんだわねー」「ちょっと 待っていて くれなさい。…」と標準語に近い直訳が添えられている。これは、黒部市で採録された高齢男女3人の会話。昔、豆腐を買いに行ったときの情景を思い浮かべながら、3人が話をしているもので、「○○ヤチャ」とおなじみの富山弁も登場。このほか試聴コーナーでは、各地の祭りや民話、子育て、あいさつの話などが、富山弁の独特のイントネーションで語られている。
郷土の方言が失われつつあるといわれる現代。郷愁を誘う富山弁の魅力にふれてみたい。なお、試聴するには「MP3」形式を再生できる環境が必要だが、再生ソフトのダウンロードの仕方も解説されている。
問い合わせ
●富山県教育委員会文化財課
TEL0764-444-3454
http://www.pref.toyama.jp/sections/3007/hougen/index.html