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2003年 10月 22日 [ イベント ]

No.128-3:世界遺産・菅沼合掌造り集落に水のカーテン

●三角の大屋根に紅葉、水のアーチと、美しいシーン

 11月9日(日)、世界遺産・菅沼合掌造り集落(上平村)で消火訓練のための「一斉放水」が、消火用の放水銃24基と消防車を使って行われる。
 小原ダム湖の上流、庄川右岸のわずかな台地に広がる菅沼合掌造り集落には、9棟の合掌造り家屋がひっそりとたたずんでいる。一斉放水は、午前10時から 20〜30分ほど。放水銃の性能は、放水量毎分0.5トン、水圧5・/c・で、約20メートル以上の高さまで水を吹き上げることができる。20数本もの水のアーチが3層4階建ての合掌造り家屋の茅葺き屋根の上空に立ちのぼり、水煙が集落を包み込むだろう。集落周辺は晩秋の風情を漂わせる紅葉の山々。合掌造りの三角屋根と紅葉、黄葉の山々、そして水のアーチの共演が見る者の心を鮮やかに彩ってくれる。
 さて、一斉放水のビューポイントとしておすすめしたいのが、国道156号沿いの展望地や、庄川に架かる吊り橋・菅沼橋を渡った集落の対岸。水柱が勢いよく上がるワンシーンをぜひ撮影したい。


●時間が止まったかのような郷愁漂う景観

 平成7年に富山県平村の相倉合掌造り集落、岐阜県白川村荻町合掌造り集落とともに世界文化遺産に登録された菅沼合掌造り集落。3つの集落のなかで一番小さな菅沼集落は、「昔の風情が色濃く残されており、一番気に入っている」とファンも多い。集落を歩くと、険しい山々を背後に急勾配の茅葺き屋根が並び、独特の雰囲気を漂わせる。近年、電柱や電線が地中に埋め込まれ、すっきりとした景観となったことも昔からのファンを喜ばせている。
 一斉放水の後は、集落をのんびり歩いてみたい。養蚕や塩硝製造の用具、生活道具を展示する五箇山民俗館や塩硝の館、集落に隣接する五箇山青少年旅行村・合掌の里にある五箇山生活館などを見学しながら、昔の五箇山の生活ぶりに思いを馳せてみるのもいいだろう。
 雪が舞い散る厳しい冬の季節ももうすぐそこ。晩秋の菅沼合掌造り集落で思い出を深めてみるひとときを。

問い合わせ
●上平村農林観光課
TEL.0763-67-3211

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