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2021年 7月 7日 [ トピックス ]
No.1006:半世紀の歴史を迎えた黒部峡谷鉄道へ
●秘境探検を思わせるトロッコ電車の旅
創立記念ロゴ入りヘッドマークを付けた愛らしい列車が、警笛を鳴らしながら険しい峡谷を縫うようにして走る……。「トロッコ電車」の愛称で親しまれている黒部峡谷鉄道は1971年に開業した。もともとは大正から昭和初期にかけて、黒部川の電源開発のために敷設された。歴史を振り返ると、1923年、日本電力株式会社が発電所を建設するための資材や作業員の輸送を目的とした「黒部専用鉄道」として敷設工事を開始。1937年に、宇奈月駅~欅平駅間が開通した。当時は工事専用鉄道として運行していたが、秘境黒部峡谷の探勝を望む観光客が絶えなかったため、「便乗の安全については一切保証致しません」と書かれた便乗証を発行し、便乗してもらっていた。その後、1951年に関西電力株式会社が専用鉄道を引き継ぎ、1953年に地方鉄道法の許可を受け、関西電力株式会社黒部鉄道として、旅客営業運転を開始。1971年に関西電力から分離し、黒部峡谷鉄道株式会社が発足した。
現在、トロッコ電車は、宇奈月駅と欅平駅間片道20.1kmを1時間20分ほどかけて走る。眼下にエメラルドグリーンの水面を見せる黒部川、岩を噛む雪解けの渓流、冷気を感じさせるほどの峡谷の涼風、岩盤剝き出しの暗いトンネルと、トロッコ電車の旅はかなりスリリング。まさに秘境探検を思わせる時間が体感できるだろう。
●50年前のトロッコ電車の写真を窓口に
創立記念ロゴは、黒部川に架かる新山彦橋をモチーフにしたもので、赤い橋のデザインが峡谷の緑や橙色の車体によく似合う。創立記念ロゴ入りヘッドマーク付き列車は、11月30日(火)までの運行期間中に、宇奈月駅~欅平駅を1日6往復程度、毎日運行しているので、シャッターチャンスをお見逃しなく。
記念乗車券は、開業当時の木製の切符を模して制作したヒノキを使用した乗車券と、過去に使用していた乗車券(硬券3枚組)がセットになった特別な乗車券セットを宇奈月駅窓口で販売中。宇奈月駅~欅平駅間の乗車切符で、5,000円(税込)。限定1,000枚発行で、なくなり次第終了となるのでお早めに。
50年前のトロッコ電車の写真を持参された方へのオリジナルグッズプレゼントは、開業年(1971年)から約10年間のトロッコ乗車写真を宇奈月駅窓口で提示した方に記念のボールペンをプレゼントするもの。昔からの黒部峡谷鉄道ファンという方や、大事にしてきた家族写真をアルバムごと持参される方もいて、古いトロッコ電車の写真や記念撮影の写真に同鉄道の職員も胸を熱くしている。
●記念割引でお得に乗車を
各種記念割引は、4種。
「夏休みこどもデー」<8月31日(火)まで(8/13~8/18は対象外)>では、小学生(6歳以上12歳未満)が宇奈月駅~欅平駅(通常1,980円)と宇奈月駅~鐘釣駅の往復乗車券(通常1,420円)が無料になる。子ども連れのファミリーにはぜひご利用を。
「北信越デー」<7月21日(水)まで>では、北信越5県(富山・石川・福井・新潟・長野)にお住まいの方を対象に、宇奈月駅~欅平駅の往復乗車券が3割引(大人3,960円→2,780円、子ども1,980円→1,400円)になる。
「シニアデー」<9月1日(水)~10月29日(金)の平日>では、60歳以上を対象に、宇奈月駅~欅平駅の往復乗車券が3割引(大人3,960円→2,780円)になる。
「1日乗り放題きっぷ」<11月15日(月)まで>は、すべての客車に乗車できる「プレミアムタイプ」と、普通客車のみの「ベーシックタイプ」の2種類があり、「プレミアムタイプ」は大人5,100円、子ども3,100円、「ベーシックタイプ」は大人4,000円、子ども2,000円。
今後、宇奈月駅で創立50周年記念ポスター展を予定。歴代の観光ポスターを展示するもので、時代の移り変わりや四季折々の黒部峡谷の魅力を感じることができるだろう。
黒部峡谷鉄道では、「『創立50周年記念事業』は、先人たちが作り上げた黒部峡谷鉄道の価値や意義を再認識し、これまで弊社を支えてくださった皆様に“感謝の気持ち”をお伝えするとともに、新たなステージでの発展を祈念し、企画・実施するものです。富山県民を対象に、乗車券とお土産券をセットにしたバリューパックといったかなりお得なプランもあります。夏休みにぜひご利用ください」と話している。
- 問合せ
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●黒部峡谷鉄道 企画広報係
TEL.0765-62-1800
FAX.0765-62-1724
www.kurotetu.co.jp