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2017年 4月 12日 [ トピックス ]

No.802:富山の工芸にフォーカス、「越中富山 技のこわけ」新登場

 富山のお土産のブランドとして、ものづくりに焦点を当てた「越中富山 技のこわけ」が新たに誕生。第1弾商品として、錫や漆器、陶器、和紙などの小さな器「福分け皿」を開発した。ととやま(富山県いきいき物産(株):富山駅前CiC1階)にて展示販売を開始!今後、県内での販売拡大や東京など県外での販売も検討している。

●素材違いの23点をラインナップ


▲「技のこわけ」ロゴマーク(左)
▲(左上から時計回りに)
能作、天野漆器、
shimoo design、
桂樹舎の「福分け皿」(右)

 「越中富山 技のこわけ」は富山県総合デザインセンターが中心となって開発した。富山の素材、技、デザイン力を駆使した上質感があるなど、一定の基準を満たす商品を選定し、統一サイズで展開する。第1弾商品群として、県内企業5社及び作家 5名が参加し、錫、漆器、陶器、木工、和紙など素材違いの「福分け皿」をつくった。商品は合わせて23点、価格は3,000~7,000円。サイズは直径12cm程度で、統一パッケージでの展開となる。

 県では、この「技のこわけ」を、富山の食を食べきりサイズで展開して人気の「越中富山 幸のこわけ」に続き、富山の新たな土産品として発信する。富山の「食」を切り分ける「幸のこわけ」に対し、富山の「技」をアピールする兄弟ブランドとして位置付ける。

 新ブランドの立ち上げ前には、バイヤーや木工作家、ギフトコンシェルジュ、一級建築士など県内外で活躍中のメンバーによる委員会を結成。「富山の幸を楽しむ器のシリーズがほしい」、「まったく新しいブランドを立てるのではなく、“幸のこわけ”のブランド資産を活用すべき」、「企業と作家で、県内のものづくりの多様性を見せたい」などブランドの在り方を議論し、商品を選定。各商品のブラッシュアップを行った。

 福分け皿を第一弾のテーマにしたのは、県内で鯛をかたどった細工かまぼこを婚礼の引き出物としておすそ分けする風習があるためだ。

●浮世絵をモチーフにした統一包装紙


▲「技のこわけ」包装紙

 商品は、県内企業と作家が新たな素材の表現に挑戦した力作揃い。金工には能作(金属/生型鋳造)、syouryu(金属/鍛金)、漆芸には天野漆器(漆芸/青貝塗)、アルベキ社(漆芸/彫刻塗り)、和紙には桂樹舎(和紙/型染め)、陶芸には釈永岳氏、前川わと氏、木工にはshimoo design、硝子には木下宝氏、鷲塚貴紀氏がそれぞれ参画した。

 能作の「pinhole」は、生型鋳造でつくった錫製の皿。天野漆器の「ひとひら」は高岡漆器伝統の青貝塗を用いた、朱と黒の趣ある漆器。桂樹舎は手漉き和紙の型染めで「ライチョウ」や「唐草」などの図柄を施した。shimoo designの「浮様」は木目を強調する技法「うづくり」を用いて制作した。

 ブランドマークは「幸のこわけ」の既存マークを生かし、一部デザインを反転させて「別の側面」を切り分ける意味を込めた。商品の包装紙は、浮世絵をモチーフに、富山の技を発信するデザインに。錫、漆器、陶器、木工、和紙などの製作現場を浮世絵風にイラスト化。法被や着物姿の職人が働く横に現代の工作機械があったり、店の前に荷物運搬用の軽トラが駐車していたりと、江戸時代と現代をクロスオーバーさせたようなユニークなイラストが目を引く。見ているだけで楽しくなるデザインだ。


▲日本橋とやま館での展示販売の様子
(3月27日~31日)

 なお、先行展開している「越中富山 幸のこわけ」は、県総合デザインセンターが中心となり、富山県のイメージアップや良質な産品の認知度の向上を目的として、デザイン視点で新たなお土産ブランドを構築するもので、現在、県内企業25社が参画し31品目を商品化。県外観光客に人気となっている。

 富山県商工企画課では、「3月に東京・日本橋とやま館で“越中富山 技のこわけ”の発表会を開催したところ、バイヤーの方たちからも好評でした。幸のこわけの商品を盛り付けて愉しむこともできます」と話している。

問合せ
●富山県商工労働部商工企画課
TEL.076-444-9606
FAX.076-444-4401
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1301/

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