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2012年 3月 21日 [ トピックス ]
No.549-1:県広域消防防災センター、4月1日開館
「日本一の安全・安心県」の実現に向け、防災対策の拠点施設となる県広域消防防災センターが4月、富山市惣在寺に開館する。消防職団員や県内各地の自主防災組織などがそれぞれの役割に応じた訓練に臨み、県全体の防災力向上を目指す。
●高さ45m、日本一高い主訓練塔
「日本一の安全・安心県」の実現に向け、防災対策の拠点施設となる県広域消防防災センターが4月、富山市惣在寺に開館する。消防職団員や県内各地の自主防災組織などがそれぞれの役割に応じた訓練に臨み、県全体の防災力向上を目指す。
同センターは、老朽化のすすんだ県消防学校を移転、新築して整備。県消防学校の管理施設、宿泊施設、屋内訓練施設、備蓄倉庫、広域訓練拠点施設(実火災訓練施設・主訓練塔・水難救助訓練施設・補助訓練塔)、ガレキ救助訓練施設、体験型学習施設「四季防災館」などに大きく分かれている。訓練用の救急車や消防車なども並ぶ。
高さ45mと日本有数の高さの主訓練塔をはじめ、水深10mの潜水プール、家屋模型を使用した実火災訓練施設など全国トップクラスの訓練施設があり、実戦的な消火・救助訓練、水難救助訓練、山岳救助訓練が行える。県庁が被災した時の災害対策本部機能を持たせ、救援物資・非常食・救助資機材などの備蓄倉庫、自家発電設備、耐震性貯水槽なども備えている。
県民向けの施設が体験型学習施設「四季防災館」だ。館内に入ると、吹き抜けの開放的なホールに大型の映像システムが配置されており、富山湾や立山連峰、チューリップなどが映し出されている。地震体験のブースでは、東日本大震災や阪神大震災、能登半島沖地震、関東大震災などこれまでに起きた9種類の地震と、震度1~7までの地震を、縦揺れ、横揺れと、3次元の揺れでリアルに体験できる。パネルには地震波の波形も表示される。手すりにつかまっていると、各地震の揺れのすごさに被害の大きさを思わずにはいられない。
高齢者等助け合い体験のブースは、高齢者や障害者などに対する支援活動について学べる場。凸凹や傾斜の通路が設けられており、車椅子や担架での歩行の難しさを体感できる。ブース内にある119番通報体験では、携帯電話、固定電話、公衆電話別に映像を見ながら事故、災害時などの119番通報を擬似体験。富山防災シアターでは、救命、救急、消火に携わる人たちの活動を臨場感たっぷりの8分ほどの映像で紹介する。
●風速30m/sの大型台風を体感
2階では、災害を“四季”という自然のサイクルの中でとらえて紹介。春のブースでは、表層雪崩の発生のメカニズムや、井波風・あいの風など県内の局地風を取り上げている。フェーン現象が起きる仕組みを紹介する映像や模型もわかりやすい。夏のブースには、流水体験と風雨災害体験の設備がある。流水体験では、15cm、30cm、45cmの水深の中を水の流れに逆行して歩き、身体への負荷を体感。風雨災害体験では、風速30m/s、降水量150mm/hの大型台風などをまさに身体で感じることができる。いずれも長靴、レインウェアの着用となる。
秋のブースには、初期消火体験と煙体験がある。初期消火体験では、天ぷら油に燃え移った火の映像スクリーンに向けて放水。正しく放水を続けると、消火成功の表示が出る。煙体験は、ホテル客室を想定し、迷路のような空間、薄暗いなかを避難する体験。煙、非常ベルと臨場感たっぷりの演出もされている。冬のブースでは、富山湾特有の高波「寄り回り波」を大型映像システムで紹介。2008年2月24日に入善町を襲った高さ6.62mの寄り回り波を映像で見られる。
3階には、立山を一望するパノラマ・ラウンジが広がり、消防防災ヘリ「たてやま」などの活動をパネルで紹介。訓練用人形を使って、AEDによる心肺蘇生の応急措置なども学べる(事前申込が必要)。
富山県知事政策局消防課 消防学校整備班では、「全国トップクラスの訓練施設。日本一の安全・安心県を目指す拠点にしたい。体験型学習施設・四季防災館では、震度7クラスまでの揺れや大型台風などを体感できる。子どもたちの防災学習の場としても活用してほしい」と話している。
問い合わせ
●富山県知事政策局消防課 消防学校整備班
TEL.076-444-4078
FAX.076-444-4591
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1007/index.html