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2012年 1月 11日 [ 特産品 ]
No.539-2:冬季限定、とやまのカンカン野菜プロジェクト
富山県は、県産冬野菜の生産振興や販路拡大を図るため、「とやまのカン(寒)・カン(甘)野菜プロジェクト」をスタートさせた。冬季の気象条件を活かし、よりおいしくなったキャベツ、ニンジン、ハウス白ねぎ、ホウレンソウ、イチゴなど14品目を「とやまのカンカン野菜」と名付けた。供給体制の構築や流通関係者と連携した販促活動に取り組む。出荷・販売は冬季限定で、2月末まで。
●「寒」と「甘」でカンカン
富山県は、県産冬野菜の生産振興や販路拡大を図るため、「とやまのカン (寒)・カン(甘)野菜プロジェクト」をスタートさせた。冬季の気象条件を活かし、よりおいしくなったキャベツ、ニンジン、ダイコン、ハウス白ねぎ、プチヴェール、ホウレンソウ、イチゴなど14品目が対象。供給体制の構築や流通関係者と連携した販促活動に取り組む。出荷・販売は冬季限定で、2月末まで。出荷時には、「とやまの寒は甘い!カンカン野菜 期間限定」というキャッチコピーと、愛らしい雪だるまをデザインしたステッカーを貼り、県内スーパーなどの店頭で「カンカン野菜」をPRしていく。
雪国富山では、たとえば露地栽培だと野菜は雪の下になってしまう。プロジェクトでは、冬のこの条件を利用し、「低温化でゆっくり育てる」、「寒気にさらす」、「一定期間貯蔵する」ことで甘さが増す野菜を「カンカン野菜」と名付け、特産化を目指す。寒さにさらすと、野菜の細胞は凍結防止成分である糖分を増加・蓄積させる特性をもつ。「カンカン野菜」は、このメカニズムを最大限に利用した富山ならではの高付加価値野菜。また、秋に収穫後、一定期間貯蔵することで甘みがぐっと増すサツマイモやヤーコンなども「カンカン野菜」として売り出す。
JA高岡野菜出荷組合軟弱部会は、昨年末から「カンカン野菜」の代表格ともいえる寒締めホウレンソウの出荷を始めた。生育後半に充分に寒気をあてたホウレンソウの糖度は普通の栽培法のものに比べて1.5~2倍の8度まで上がる。自然な甘みとしっかりとした歯応え、高い栄養価で好評を得ているようだ。部会では、9戸の農家が2月中旬までに合わせて20aの栽培面積で、約3.5tの出荷を見込んでいる。
富山県内の農地は稲作が中心で、野菜の生産額は年間約40億円と全国最下位。県産野菜の生産拡大、年間を通じた安定供給に向け、「カンカン野菜」への期待が高まっている。
●「あぐリンクとやま」で県産野菜・果実の情報発信
「カンカン野菜」の栽培や出荷状況は、加工業務用を中心とした富山県産野菜・果実の情報サイト「あぐリンクとやま」で随時、発信中。同サイトでは、県産野菜の生産技術の確立や安定的な需給体制づくりに向け、平成22年度に設置された「富山県加工業務用野菜等供給拡大推進協議会」の取り組みをはじめ、栽培技術指導にあたる普及指導員らによる野菜・くだもの日記、産地・生産者、レシピなどを掲載し、県産野菜・果実の魅力を伝えている。
同サイトの料理・レシピのページを見てみると、県が開発した丈の短いネギ「ねぎたん」をはじめ、カブ、ニンジン、ダイコンなどを活用したレシピがずらりと紹介されている。ねぎたんを使った「ねぎたん“ほっと”サンド」は、茹でることで甘みを増したねぎたんを食パンの上にのせ、チーズを散らし、オーブントースターで焼いて出来上がり。レシピを参考に料理と味を楽しんでみたい。
富山県農林水産部農業技術課広域普及指導センターでは、「寒さ厳しいこの時期に甘さが際立つ野菜を“とやまのカンカン野菜”と名付けました。2月末まで続々と店頭に並ぶ、季節限定の美味しい野菜をぜひご堪能ください」と話している。
問い合わせ ●富山県農林水産部農業技術課広域普及指導センター
TEL.076-429-5041
FAX.076-429-5049
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1612/
http://www.ag-link.jp/