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2011年 12月 14日 [ 特産品 ]
No.536-2:富山湾に寒ブリ漁の季節到来! ブランドの信頼度アップへ
富山湾に冬の訪れを告げる寒ブリ漁。氷見魚市場には11月26日のシーズン開始の宣言から12月12日までに合計11,970本の水揚げがあり、連日の豊漁に浜は活気づいている。重さ10kg前後を中心に、中には15kgを超す大物も並ぶ。ブランドの信頼度を高めるため、競り落とされた寒ブリには、氷見漁業協同組合の販売証明書が魚体に貼られ、「ひみ寒ぶり」の図形付き商標を記した青色出荷箱に1本1本、丁寧に入れられて出荷される。
●連日の豊漁、丸々と太った魚体が市場に並ぶ
富山湾に冬の訪れを告げる寒ブリ漁。氷見魚市場には11月26日のシーズン開始の宣言から12月12日までに合計11,970本の水揚げがあり、連日の豊漁に浜は活気づいている。青緑色の背に、丸々と太った銀白色の腹、その間に走る黄色の帯。流れるように美しく、堂々とした魚体がずらり。重さ10kg前後を中心に、中には15kgを超す大物も並ぶ。
ブランドの信頼度を高めるため、競り落とされた寒ブリには、氷見漁業協同組合の販売証明書が魚体に貼られ、「ひみ寒ぶり」の図形付き商標を記した青色出荷箱に1本1本、丁寧に入れられて出荷される。氷見魚ブランド対策協議会が産地偽装の防止策として、今シーズンから「ひみ寒ぶり」に名称統一し、図形付き商標の登録、販売証明書、青色出荷箱などを導入した。漁業者や漁協、仲買人の代表で構成する判定委員会が発足し、シーズン開始・終了の宣言や魚体の判断を担う。「ひみ寒ぶり」の定義は、富山湾内の定置網で漁獲され、氷見魚市場で競りにかけられたブリのみ。湾内での漁獲でも、身が細いものを認めないなど、品質を厳しく管理していく。
ブリは「富山湾の王者」と呼ばれる。初冬、北の日本海から荒波をくぐりぬけ、富山湾に入ってきたブリは満2歳を超えた成魚。身が引き締まり、産卵をひかえて脂が最ものった状態だ。氷見沖には富山湾で最も大きな大陸棚が広がり、魚の産卵場になっているとされる。大陸棚の先、富山湾奥部に向かう斜面には、氷見で「ふけ」と呼ばれ、プランクトン豊富な「海底谷」が続く。この「ふけ」に定置網を張り、小魚を追ってきたブリを網の中へと誘い込む。捕獲されたブリはすぐに船倉に入れられて氷水に浸けられる。“沖じめ”と呼ばれ、瞬時に仮死状態にすることで、鮮度と旨味が保たれる。そして、すぐに市場には運ばれ、競りにかけられる。「ひみ寒ぶり」の美味しさはまさに富山湾の定置網の特長や“沖じめ”の技術、漁や競り、流通に関わる人々の情熱によるものといえる。
●嫁ブリの風習、“口福”を届ける
富山湾、氷見のブリの美味しさは昔から知られていた。加賀前田家初代当主・前田利家は、ブリが水揚げされたら塩ブリにして京へ送るように家臣に命じている。また、江戸時代、「なんだシャケか、ブリはないのか、越中のブリはうまいぞ」と落語の世界でも語られたほど。信州や尾張方面へは、正月の祝い魚として、塩漬けされたブリが氷見から盛んに運ばれた。ブリを運んだ道は“ブリ街道”とも呼ばれる。
富山では、嫁の実家から嫁ぎ先に初めての歳暮の品としてブリを1本丸ごと贈る風習が根付いている。慣れない生活を送る娘の“嫁ぶり”がよくなることや、出世魚のブリにあやかって娘婿の出世を願う気持ちがブリを贈ることに結びついたようだ。贈られた方は半身を嫁の実家に贈り返し、両家でブリをいただき、幸福を願う。先述の販売証明書には、嫁ブリなど贈答用向けに、水引をイメージしたデザインで、ホノグラムを施した豪華版もある。
氷見漁業協同組合の廣瀬達之参事は「ブランドをしっかり守るための態勢を整えた。富山湾で獲れた“ひみ寒ぶり”を安心して全国の方々に召し上がっていただきたい。水揚げは好調で、魚体も大きく、脂ののりもいい。今シーズンも豊漁を期待したい」と話している。
なお、氷見市内の宿泊施設や飲食店が参加し、「ひみ湯くぐりまつり」がスタート(来年3月末まで開催)。ひみ寒ぶりをはじめ、タイ、スズキ、イカ、サバ、海藻など新鮮な素材を湯にくぐらせ、各施設のオリジナルの付け汁、付けダレで味わう、新感覚のしゃぶしゃぶが堪能できる。富山湾の旬の魚介、氷見ならではの味覚を楽しみに、冬の富山に観光へ!!
問い合わせ
「ひみ寒ぶり」について
●氷見漁業協同組合
TEL.0766-74-0170
FAX.0766-72-2888
http://www.jf-net.ne.jp/tyhimigyokyo/
「ひみ湯くぐりまつり」について
●氷見市観光協会
TEL.0766-74-5250
FAX.0766-74-5453
http://www.kitokitohimi.com/