トピックス

アーカイブ

2009年 4月 15日 [ トピックス ]

No.399-2:春到来! チューリップの話題をお届け


 日本一のチューリップ球根産地・富山県からチューリップの話題を紹介。富山県花卉球根農業協同組合は、ハウステンボス(長崎)など、全国5カ所の協力を得て、露地(屋外)での「冬咲きチューリップ実証試験栽培」に取り組んでいる。また、富山の旬の味覚とチューリップを東京・銀座に届ける「いこいこ! とやまワールド」(主催:富山県)が4月29日(水・祝)~5月1日(金)、有楽町駅前と銀座松坂屋(※4月29日のみ)を会場に開催される。

▲冬咲きチューリップ

●全国初の取り組み! 一足早く、冬に露地で咲くチューリップ

 日本一のチューリップ球根産地・富山県からチューリップの話題を紹介しよう。富山県花卉球根農業協同組合(砺波市大門)は、ハウステンボス(長崎)、浜名湖ガーデンパーク(静岡)、木場公園(東京)など、全国5カ所の協力を得て、露地(屋外)での「冬咲きチューリップ実証試験栽培」に取り組んでいる。ハウステンボス(長崎県)では本来4月初旬に咲く品種を2月下旬に開花させることに今年成功した。

 チューリップなどの秋植え球根は、冬の寒さと春の暖かさの両方が作用して春に開花するが、夏場の一定期間、球根に人工的に冷蔵処理を行った後、温室などの暖かい場所に移すと、通常よりも早く咲かせることができる。同組合ではこの技術を確立し、冬場に切花などを出荷してきた。露地栽培での冬咲きチューリップは、この技術を用い、低温にさらす時間を調整するなど、球根に特殊な低温処理を施すことによって実現した。
 
 ハウステンボスでは、昨年12月中旬に新アートガーデンに富山で開発されたオリジナル品種の「黄小町(きこまち)」など、県産チューリップ球根23品種1万球を植栽。2月下旬から次々と開花し、4月初めまで開催されたチューリップ祭では色とりどりの花が来場者の目を楽しませた。また、浜名湖ガーデンパークでは3月初旬、木場公園で3月中旬に開花し始めた。

 テーマパークなどでは通常、冬場に屋外でチューリップを展示するために、加温したハウス内でポット植えを促成栽培し、屋外に植え替えている。今回の試験栽培のように冷蔵球根を植え付けし、自然の気候のもとで開花させることは、一連の作業を省き、燃料削減、コスト削減といったメリットにつながる。

 富山県花卉球根農業協同組合では、「3年間の実証試験栽培の1年目となる今年は、九州、東海、関東と実験場所を分けて開花のデータを収集し、大きな成果が得られた。各地の気象条件に適した栽培法や品種などを探っていきたい。今後、低温処理技術を改良することで、ハウステンボスでは1月末に咲かせることもできるだろう。冬咲きチューリップによって、化石燃料を使わず、自然の気候とうまく組み合わせた環境に優しい、低コストの冬の花壇がつくれる。冬咲きチューリップの球根は、早ければ今年秋以降に販売を始める予定。環境へのメッセージを込めたチューリップ商品に育てていきたい」と話している。


●「いこいこ! とやまワールド」にチューリップアート

 チューリップ関連の話題をもう一つ紹介しよう。富山の旬の味覚とチューリップを東京・銀座に届ける「いこいこ! とやまワールド」(主催:富山県)が4月29日(水・祝)~5月1日(金)、有楽町駅前(イトシア前広場、東京交通会館前広場)と銀座松坂屋(※4月29日のみ)を会場に開催される。

 イトシア前広場<10:30~17:00>には、約1万本のチューリップを使った華やかなチューリップアートがお目見え。立山をモチーフにした幅4m×高さ3mのウォール型花絵「チューリップウォール」や、ホタルイカ・シロエビをかたどった「チューリップ花びらモニュメント」、富山県花卉球根農業協同組合と富山県立大学が共同開発した新システム「アナモルフォ−シス花壇」と呼ばれる花のトリックアートが楽しめる。花でつくられた絵柄が円筒鏡に映し出され違った模様に見えるもので、国内初登場のチューリップ花のトリックアートだ。
 
 銀座松坂屋の屋上特設会場<10:30~17:00)>では、チューリップゾーンとして富山で開発されたオリジナル品種など約40品種のチューリップを展示。また、花びらに自由に触れて遊べる「チューリッププレイゾーン」や、好みのリップスティック(花首)を集めてアレンジメントに挑戦できる「チューリップバイキング」なども設けられるので気軽に参加したい。

 このほか、イトシア前広場<4月29日(水・祝)>では、石井県知事のトップセールスや、6月公開の映画「劔岳 点の記」に出演した俳優・蟹江一平さんと県知事とのトークショー、越中おわらの披露、東京交通会館前広場と銀座松坂屋では「富山うまいもんフェア」として、ホタルイカやシロエビなど、富山の旬の味覚がずらりと並び、実演販売も行われる。

 なお、4月29日(水・祝)<12:00~17:00>には、春恒例の「銀座みゆき通りフラワーカーペット」(主催:銀座みゆき通り美化会、共催:富山県)が銀座みゆき通りで催される。富山から送られた約20万本のチューリップ花首を使用し、全長300mのフラワーカーペットを描くイベント。今年はどんな図柄が登場するのか楽しみ。「いこいこ! とやまワールド」とともにチューリップの魅力にぜひ触れてみたい。


▲ハウステンボスに咲く県産チューリップ


問い合わせ
「冬咲きチューリップ実証試験栽培」について
●富山県花卉球根農業協同組合
TEL.0763-33-2448
FAX.0763-33-5006
http://www.tba.or.jp/

「いこいこ! とやまワールド」について
●富山県農林水産部農産食品課
TEL.076-444-3271
FAX.076-444-4410
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1613/

●富山県アンテナショップ・いきいき富山館
TEL.03-3213-1244
FAX.03-3287-1722
http://www.toyamakan.com/

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑