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2010年 9月 1日 [ 特産品 ]

No.470-2:新商品続々!身近なところから井波彫刻の温もりを


 富山県の伝統工芸・井波彫刻の魅力をより幅広い世代の人々に知ってもらおうと、井波彫刻協同組合では「獅子ガチャラ」や携帯ストラップなど、気軽に手にとって楽しんだり、お土産にしたりできる身近な商品の制作・販売に取り組んでいる。9月18日(土)・19日(日)には「第36回井波彫刻まつり」が開催される。チェンソーアート公開制作&オークション、表札・木札公開制作などイベントが盛りだくさんだ。


●「獅子ガチャラ」から何色の獅子木札が出てくるか

 富山県の伝統工芸・井波彫刻の魅力をより幅広い世代の人々に知ってもらおうと、井波彫刻協同組合では「獅子ガチャラ」や携帯ストラップなど、気軽に手にとって楽しんだり、お土産にしたりできる身近な商品の制作・販売に取り組んでいる。
 
 7月に井波彫刻総合会館(南砺市北川)の入り口に設置後、話題となっているのが「獅子ガチャラ」だ。ネーミングからわかるように、コインを入れると玩具の入ったカプセルが出てくる販売機「ガチャガチャ」と仕組みは同じ。500円を入れると、カプセルが取出し口に落ちてくる。カプセルを開けると、クス材のいい香りがする獅子木札1枚(1種類)が入っている。精緻な彫刻を施した獅子木札は青や赤、金色、白木など8種類あり、裏には魔除け、家内安全、学問成就などの印が押してあり、お守りとして使える。井波彫刻では、荒彫りから仕上げまで200本以上のノミ、彫刻刀を駆使する。獅子舞や、厄払いの置物として愛用されている獅子頭が主力商品の1つとなっており、獅子木札でその魅力の一端に触れることができる。
 
 カプセルには、獅子木札のほか、井波彫刻の歴史や獅子頭について解説したしおりも入っている。井波彫刻総合会館の入館割引券(大人500円を400円に、小人250円を200円に)が必ず付いており、「当たり」が入っていれば、入館無料となる。また、5万円相当の井波彫刻パネルとの引換え券の入った「特賞」のカプセルも数万個に1個用意されている。

 獅子ガチャラの設置が始まって約1カ月。友人らに頼まれて、一度に10個以上購入する人や、金色など希望の色の獅子木札が出るまで何度もチャレンジする人がいたり、小さな子どもを連れたファミリーの来館が増えたりと、反響を呼んでいる。同組合では、今後井波の街中や組合員の工房などにも設置していきたい考えだ。

 獅子ガチャラとともに、組合員が木彫りした携帯ストラップや「しゃれ表札」も話題となっている。井波彫刻総合会館で販売中のウッディベアのストラップ(1,500円)は可愛らしいクマのキャラクターを彫ったもので、直立した姿、おかめ顔にも似た表情がなんとも魅力的。豚ちゃんストラップ(2,000円)もまるまると太った愛くるしい体型。いずれも井波彫刻の土産品にはこれまでなかったキャラクターで人気を集めている。おわら風の盆関連のストラップ(1,500円) には、編笠に浴衣姿の踊り手や胡弓などをイメージした商品がある。手にすると、雅な旋律が聴こえてきそうだ。

 「しゃれ表札」は、名字と木彫のデザインを掛け合わせたユニークな表札。「梅田」にはウメの花と木、「竹中」にはタケ、「松井」にはマツ、「滝川」には鯉の滝のぼり、「朝日」には山の背後から昇る朝日といったデザインが施されている。表札という身近なものから井波彫刻の手彫りならではの温もり、匠の技が感じられる。

●チェンソーアートの醍醐味を

 井波彫刻の魅力を発信するイベントとして、9月18日(土)・19日(日)に開催される「第36回井波彫刻まつり」(会場:井波彫刻総合会館及び会館周辺)も楽しみだ。チェンソーアート公開制作や表札・木札公開制作、彫り出しもの市、獅子展、ライブコンサート、マジックショーなどのイベントが予定されている。チェンソーアート公開制作は、井波彫刻師がチェンソーを駆使し、スギの丸太から作品を作り上げるイベント。完成した作品はオークション形式で販売されるので、気に入った作品を競り落としてみよう。
 
 表札・木札公開制作では、井波彫刻師がその場で温かみのある表札を手彫りしてくれる。先着30個限定なので早めに申込みを。ライブコンサートでは、寺内タケシサウンズグループ!ドリームミュージックプロジェクトや津軽三味線芸人などのライブがある。井波彫刻で装飾したエレキギターによる演奏もあるので楽しみに。

 なお、井波では9月18日(土)〜26日(日)、「寺のまちアートinいなみ2010」(南砺市観光協会井波支部 TEL.0763-82-2539)も同時開催される。寺や商店など約100カ所をギャラリーに見立て、木彫や工芸、写真など400点ほどの作品が飾られる。街全体がアートな雰囲気に包まれるので、井波彫刻まつりと一緒に満喫したい。

 井波彫刻協同組合では、「“獅子ガチャラ”の本体には、木彫りの獅子頭と獅子の手を取り付けた。井波彫刻の伝統の技を見てほしい。今後、瑞泉寺や井波の街中、県内の獅子舞イベントの会場などに設置し、井波彫刻の魅力を発信していきたい。また、本体の販売も考えている。獅子の代わりに富山湾の魚介などを木彫りすれば、関連する施設に設置することができるのではないか。看板・サインの代りにもなる。ガチャラで富山の伝統産業や観光をPRできれば」と話している。




問い合わせ
●井波彫刻協同組合(井波彫刻総合会館)
TEL.0763-82-5179
FAX.0763-82-5163
http://inamichoukoku.com/

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