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2007年 7月 11日 [ トピックス ]

No.308-1:とやま未来遺産、第1次選定に13件


 富山らしさ溢れる“地域のたからもの(地域資源)”を掘り起こし、地域全体の活性化につなげようと、昨年11月から今年2月まで公募された「とやま未来遺産」。小学生から80代まで幅広い年代層から283件の推薦があり、このほど、第1次選定として「北前船交易が育んだまち、岩瀬」、「おわらが息づく坂のまち、八尾」など13件が「とやま未来遺産」として選定された。それに併せ、とやま未来遺産を活用した地域活動への支援制度も創設された。

▲となみの散居村

●地域づくりへの取り組みや活動が選定の視点に

 美しい自然や伝統的な町並み、工芸技術−−富山らしさ溢れる“地域のたからもの(地域資源)”を掘り起こし、「とやま未来遺産」として選定することにより、地域全体の活性化につなげようと、富山県では昨年11月から今年2月まで、“地域のたからもの(地域資源)”を県内外から広く募集した。この第1次募集には、小学生から80代までの幅広い年代層から、地元の祭りや郷土料理など有形・無形を問わず、283件の推薦があった。選定委員会での審査を経て、このほど第1次選定として「北前船交易が育んだまち、岩瀬」、「おわらが息づく坂のまち、八尾」など、下記13件が「とやま未来遺産」として選定された(推薦のあった)“地域のたからもの(地域資源)”や選定された「とやま未来遺産」はホームページで紹介されている。

 選定にあたっては、1.富山らしさが感じられ、日々の生活と関わりが深いもの 2.その地域資源をめぐり、継続的な取り組みや活動がなされているもの−−といった視点で審査が行われた。今回の選定では、単独で推薦された国・県の文化財や県で取り組みを支援しているなど、既に広く認知されているもの、また、地域の人たちの活動があまり見られない風景や事象、地域づくりの継続的な活動と結びつきが明確でない行事・イベントなどについては選定が見送られた。

 第1次選定のとやま未来遺産を見てみると、いたち川や富岩運河、内川、生地の名水など、川や水に関係するものが印象的だ。“水の王国”と呼ばれるほど水環境に恵まれた富山県では、清流や名水は暮らしに身近な存在であり、各地で環境保護や水を活用してのまちづくりの取り組みが盛んに行われている証しといえるだろう。

 県では、今後、選定したとやま未来遺産をホームページなどを使って県内外に発信するほか、第2次募集を今年10月から12月まで実施する。9月末には、とやま未来遺産のホームページに募集要項を掲載。11月ごろに中間取りまとめを行い、来年2月に第2次を選定する予定だ。
                              
◎とやま未来遺産(第1次選定)
1.飛越地震(安政の大地震)の記憶を留める常願寺川大転石群
2.カイニョのある暮らしと景観、となみの散居村 
3.いたち川−−四季の暮らしに生きる“どんどこ”のある川 
4.歴史といやしの水辺空間、富岩運河 
5.住む人の声が飛び交う内川と橋 
6.鴨川−サケを呼び戻すまちなかの川 
7.体験でつなぐ都市との交流、氷見長坂の棚田
8.地域が守り育てる生地の名水               
9.北前船交易が育んだまち、岩瀬
10.おわらが息づく坂のまち、八尾
11.まちにとけ込むノミの痕、木彫刻の井波
12.北海の味、とやまの昆布料理
13.いのちを繋ぐ富山のくすり、産業から観光へ
                    
●とやま未来遺産を活用する地域活動への補助制度を創設

 とやま未来遺産の第1次選定とともに注目したいのが、活用支援事業だ。これは、とやま未来遺産に選定された地域資源を活用し、地域の魅力づくりに取り組む県内団体などを積極的に支援しようというもので、新たな地域の魅力を創造し、地域全体の活性化を図るのがねらい。事業計画などの申請後、承認されれば、補助金が交付される。

 対象となるのは、とやま未来遺産を活用して新たに行われる事業(スタートアップ支援)と、既にとやま未来遺産を活用して実施されている事業をさらに充実させることによって地域の魅力を高める事業(ステップアップ支援)。たとえば、スタートアップ支援では、小学生が総合学習を通じて学んだとやま未来遺産を親子・地域住民とともに学習する事業や、とやま未来遺産に選定された地域資源を継承・保存するためのイベント事業など。また、ステップアップ支援では、ホームページの立ち上げや記録・記念誌の作成などが例として挙げられる。

 県内で活動する自治会やまちづくり団体、NPO法人など、営利を目的としない団体が補助の対象で、補助率は事業に必要な経費のうちの2分の1(補助限度額は150万円)。現在、事業の応募及び補助金の交付申請を受付中<8月7日(火)まで>。応募要項などをホームページからダウンロードし、必要事項を記入して、〒930-8501 富山県知事政策室 地域振興課「とやま未来遺産活用支援事業」宛へ。

 富山県知事政策室 地域振興課では、「第1次で選定にいたらなかった “地域のたからもの(地域資源)”には、地域の皆さんの取り組みをより具体的に紹介いただければ、とやま未来遺産に選定される可能性のあるものも多い。第2次募集に再チャレンジしてほしい。また、とやま未来遺産の活用支援事業への応募も受付けている」と話している。


▲氷見長坂の棚田


問い合わせ
●富山県知事政策室 地域振興課
TEL.076-444-3949  
FAX.076-444-4561
http://miraiisan.pref.toyama.lg.jp/

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