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2007年 5月 2日 [ トピックス ]

No.298-2:富山の産業観光をダイジェストで紹介!


 “薬都とやま・薬を学ぶ産業観光”、“とやまのものづくりと食を学ぶ産業観光”、“ものづくりとぶり・ノーベル出世街道を行く産業観光”の3つのテーマに沿って、富山市内の産業観光のモデルコースをまとめた「とやま産業観光ダイジェスト」(A4版・8頁)が、富山商工会議所の「とやま産業観光推進協議会」で作製された。

●3つのテーマに沿ったモデルコースを設定

 富山市内の産業観光のモデルコースをコンパクトにまとめた「とやま産業観光ダイジェスト」(A4判・8頁)が、富山商工会議所の「とやま産業観光推進協議会」で作製された。
 
 産業観光とは、地域の伝統的・近代的な製造業の施設を見学したり、ものづくりを体験したり、歴史的・文化的に意味のある遺構や町並みなどの訪問を通して、地域の産業文化財を再認識し、ものづくりの精神とその素晴らしさに触れる新しいスタイルの観光活動。自然景観などを見物して楽しむだけの観光ではなく、体験や学習の要素も加わったもので、作り手と消費者との交流や産業の発展、地域の活性化、環境意識の高まりなどにつながる観光活動として近年注目されている。
 
 「とやま産業観光推進協議会」では、平成17年12月に富山市内の産業観光のモデルコースを設定し、コースをはじめ、産業観光施設35カ所の情報、とやまの産業の歴史などを紹介したポケットサイズの「とやま産業観光ガイドブック」を作製。昨年8月には、工場や施設を親子で巡るバスツアーを開催するなど、産業観光の普及に取り組んでいる。「ますのすし本舗 源」、「北日本新聞創造の森 越中座」など5つの施設を見学するこの親子バスツアーには、県内外から469組1,229名の申込みがあり、最終的に抽選によって57組152名の親子が参加。同協議会では、定員を大幅に上回る申込みに産業観光への関心の高さがうかがえたという。

 今回作製された「とやま産業観光ダイジェスト」では、“薬都とやま・薬を学ぶ産業観光”、“とやまのものづくりと食を学ぶ産業観光”、“ものづくりとぶり・ノーベル出世街道を行く産業観光”の3つのテーマに沿ったモデルコースを写真やマップなどを添えて紹介。また、親子バスツアーの参加者の声、見学の様子なども交えながら、産業観光スポットをわかりやすく紹介している点も編集のポイントとなっている。

●富山での社会見学や修学旅行などに活用

 誌面を紹介すると、“薬都とやま・薬を学ぶ産業観光”のモデルコースでは、くすりミュージアムや薬膳カフェを併設した「いきいきKAN」、売薬さんの顧客管理帳である「懸場帳」など貴重な資料を展示する「廣貫堂資料館」など、富山市中心部に点在する薬業関連の5つの施設を路面電車やレンタルサイクルで巡るコースが設定されている。誌面では、富山藩二代藩主・前田正甫が江戸城で腹痛を訴えた大名に反魂丹を勧めた逸話や、顧客に薬を先に預けて使った分だけの代金を後から回収する販売方法「先用後利」などについてもコラム風に紹介されており、富山の薬について楽しく学べる。

 “とやまのものづくりと食を学ぶ産業観光”では、目で見て、舌で味わって地域の味覚と魅力が満喫できる5カ所のスポットをクローズアップ。鯛などをかたどった細工かまぼこの製造工程を見学できる「梅かまミュージアムU-mei館」、富山のおいしい米と新鮮なマスでつくるますのすしについて学べる「ますのすし本舗 源」などで富山の食文化の一端に触れられる。
 
 “ものづくりとぶり・ノーベル出世街道を行く産業観光”では、本格的なLRTとして全国から注目されている「富山ライトレール」で行く富山市岩瀬の町並み散策を提案。江戸から明治時代にかけて北前船交易で栄えた岩瀬では、当時の面影を残す町屋や商家などの伝統家屋を修復する事業が進められており、町の今昔を肌で感じることができるという。

 また、江戸時代、富山湾で水揚げされた寒ブリがこの岩瀬から岐阜県高山市を経て、長野県松本市まで運ばれたことにちなんだ「ぶり街道」や、日本のノーベル賞受賞者12人のうち4人が国道41号沿線にゆかりのあることから名付けられた「ノーベル街道」などについても学べるようになっている。

 とやま産業観光推進協議会では、「とやま産業観光ダイジェストは、富山市内の小中学校や市観光協会、県観光連盟のほか、東京・有楽町にあるいきいき富山館などにも配布している。県内外の方がモデルコースを社会見学や修学旅行などに活用してほしい」と話している。



問い合わせ
●富山商工会議所・とやま産業観光推進協議会
TEL.076-423-1170
FAX.076-423-1114
http://www.ccis-toyama.or.jp/toyama/sangyokanko/

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