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1998年 3月 24日 [ トピックス ]
No.018-1:茎のない珍しいチューリップが登場!
富山県砺波市の農業生産法人「T&Tトピア坪内」では、茎がほとんど伸びない珍しいチューリップの生産に成功した。砺波市は国内有数のチューリップ生産地として知られ、球根や切り花などを数多く出荷している。最近では鉢植え用として人気の高い、茎の短い種類にも積極的に取り組んでいる。
「T&Tトピア坪内」では、オランダ産の「イエローベビー」と「レッドベビー」の2種類をもとに『茎なしチューリップ』の生産に成功。この2品種は、同法人代表の有若貢さんが、数年前に鉢植え用などに3,000球を輸入したもので、もともと茎が10〜15cmと短い。
通常のチューリップ栽培は、11月ごろに球根を冷蔵庫に入れて低温保存、12月下旬ごろに取り出して屋外で育て、ある程度の根が伸びてきたら温室に移す。『茎なしチューリップ』は、屋外に出す期間を短くし、温室に移して急激に温度を上げることで生まれたという。有若さんは、「栽培過程の変化によって作られたものですが、実際その原因が冷蔵庫の温度にあるのか期間にあるのか、あるいは屋外での栽培期間に関係しているのか、不明な部分も多い」とのこと。
このチューリップは、花が土の上から直接かわいらしい顔を出していることから、「こんにちわ あかちゃん」と名付けて、500鉢ほど出荷し、すでに完売。全国からの問い合わせも相次いでいる。「こんなに大きな反響を呼ぶとは思わなかった」と驚きを隠せない有若さん。
ただこのチューリップ、同じように温度管理をしてもすべて茎なしになるとは限らず、大量生産は難しいとのこと。しかし、来年はもっと数多くの『茎なしチューリップ』の生産に挑戦したいと話す有若さんの言葉には、強い意気込みが感じられる。
●農業生産法人 T&Tトピア坪内
〒939-1384 砺波市坪内173
TEL 0763-33-4444(32-4650)