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2001年 10月 20日 [ トピックス ]
No.081-3:五箇山で合掌造りと芸術のコラボレーション
●貴重な合掌家屋の保存を主目的に
世界遺産に登録されている平村・相倉合掌造り集落で、民家三棟がギャラリーとして再生され、写真や和紙などの作品展が開催されている。
三棟の民家は、住民が離村し空き家となっていたもので、相倉合掌造り集落保存財団が2年間かけて改修し、展示スペースを整えた。名称は「合掌造り交流館」。貴重な合掌家屋の保存が大きな目的で、芸術家の作品や村特産の和紙の展示、体験学習の場などに活用される。
9月のこけら落としでは、地元の写真家・池端滋さんが「たいらのかお展」と題し、モノクロ写真100点を旧高桑家で展示した。茅葺き屋根、黒光りした太い柱と梁、囲炉裏など合掌家屋の情緒漂うなかで、運動会や成人式、田植え、獅子舞と、平村の日常を鋭くとらえた写真が幻想的に浮かび上がり、訪れるものを魅了したようだ。
●特産の五箇山和紙を素材にした銅版画作品を展示
平村では、現在、「五箇山和紙がアートになる」(11月25日まで)が開催中。イベントの一環として、旧山崎家では、銅版画家・井出創太郎さんの「相倉/その光と襖」展が11月11日まで開催されている。
武蔵野美術大学で講師を務める井出さんは表現素材としての和紙に注目し、平村和紙工芸研究館で作られたガンピ紙を素材に、銅版画作品を制作。18枚のふすまに仕立てた作品を再生された合掌家屋にはめ込んだ。太い柱と、彩色された青緑と黒の図柄がひとつのアートのように融合し、独特の美を創造している。
日一日と秋深まる五箇山で、合掌造り集落の新しい魅力に触れてみてはいかがだろうか。
問い合わせ
●相倉合掌造り集落保存財団(平村教育委員会)
TEL 0763-66-2240