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2002年 6月 26日 [ トピックス ]

No.096-3:食品の安全性と、「とやまの魚」のブランドイメージを高める


●全国初、県内魚市場の全施設に「取水海水清浄化(殺菌)装置」を導入

 富山県漁業協同組合連合会では、産地市場の衛生管理向上策の一環として、氷見、新湊、岩瀬、魚津など、県内の魚市場9カ所と荷さばき施設3カ所に、紫外線で海水を殺菌する「取水海水清浄化(殺菌)装置」を導入し、6月20日から稼動させた。県内魚市場のすべての施設にこの装置を設けるのは全国でも初めての試み。国内の魚市場では魚介類や市場の施設を汲み上げたままの海水で洗浄するケースが多く、衛生対策への取り組みが指摘されている。
 導入された装置は、漁港内からポンプで汲み上げた海水をろ過器に通して異物を取り除いた後に冷却し、パイプの中で紫外線を照射させて、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌、病原大腸菌、ぶどう球菌などの食中毒細菌を殺菌する仕組みだ。強力な紫外線による殺菌は、水質に変化を与えず、魚介類にも影響を及ぼさない利点がある。このクリーンな海水を使って、水揚げされた魚介類や市場の施設、魚箱・コンテナ、陳列台、漁船のタンクなどを洗浄し、衛生管理を徹底させることで、新鮮でより安全・安心な富山湾産の魚介類を消費者に届けることができる。

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●衛生管理を徹底させ、ブランドイメージの一層の向上をめざす

 国内ではBSEの問題や食中毒の多発、産地の不正表示・不正取引などによって、近年食品の安全性について消費者から厳しい目が注がれている。水産物も例外ではなく、昨年7月「腸炎ビブリオによる食中毒防止対策のための水産食品に係わる規格及び基準の一部改正」(厚生労働省)が施行され、今年6月1日に新たな規格基準も設定された。「取水海水清浄化(殺菌)装置」は、こういった動きにもいち早く対応すべく導入された経緯がある。
 富山湾は天然の生けすと呼ばれ、四季折々の魚介類が市場を賑わせる。「取水海水清浄化(殺菌)装置」の一斉稼働によって、富山湾で獲れた魚介類のブランドイメージの一層の高まりも期待されている。

問い合わせ
●富山県漁業協同組合連合会
TEL 076-432-6222

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