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2004年 6月 2日 [ トピックス ]

No.146-1:数字で見る富山の暮らし−「とやま統計ワールド」から−


●データから浮かび上がる富山の暮らし

 平成16年の全国696都市(全国695市と東京区部全体)を対象にした「住みよさランキング」(東洋経済新報社発表)では、県内から3市(富山市5 位、砺波市9位、黒部市19位)がベスト20にランク・インしている。ランキングは、「安心度(病院・一般診療所病床数など)」、「利便度 (大型小売店店舗面積など)、「快適度(公共下水道普及率など)」、「富裕度(財政力指数など)」、「住居水準充実度(持家世帯比率など)」の5つの観点・16の指標について偏差値を算出し、その平均値を総合点としたものから決定された。富山県の住環境の良さがあらためてクローズアップされたようだ。
 このように一般的に住みよいといわれている富山の人々の暮らしぶりが、さまざまな統計調査の結果をまとめた「とやま統計ワールド」からもうかがい知ることができる。
 例えば、今回新たに掲載されたのが「平成15年家計調査(速報)」。この調査は、総務省統計局が全国の県庁所在地の世帯を対象(抽出)として実施したもので、富山市全世帯の消費支出、勤労者世帯の実収入、可処分所得、黒字、平均貯蓄率が全国1位となった。

●よく稼ぎ、よく使う富山市民

 富山市の勤労者世帯の実収入は6年連続して全国1位。1世帯当たり1カ月平均733,970円(全国平均 524,542円)で、全国平均より約209,428円も多い。これは、可処分所得(1カ月平均)627,946円(全国平均 440,461円)、可処分所得から消費支出を引いた黒字219,268円(全国平均 114,638円)、平均貯蓄率29.9%(全国平均16.7%)らの全国1位とあわせ、世帯主だけではなく配偶者やその他の世帯員も就業して収入を得ていることが要因と考えられ、勤勉な県民性を表しているといえよう。また、65歳以上の世帯員の同居が多く、年金など社会保障給付が多いことも背景にあるようだ。
 富山市全世帯の消費支出は、5年連続して全国1位となり、1世帯当たり1カ月平均372,251円(全国平均 302,623円)。収入に応じて生活費には結構使っているようだが、食料費の割合(エンゲル係数)は全国44位と低い。食料費の中では「魚介類」の支出が全国1位で、特に生鮮魚介への支出は常にトップクラス。また住居費のうち「家賃・地代」の支出は全国の約3分の1にすぎず、これは持ち家率の高さを示している。教育費の支出は全国27位と「人づくり」の教育県といわれる富山にしては意外な結果だが、これは小・中学校が公立のみで、高校でも公立の生徒数の割合が高く、授業料の支出が少ないことなどに起因する。交通・通信費は高く、公共交通の不便さを表してか自動車関係の費用が非常に高い。こづかいの額が大きく、家計にゆとりがあるように見えるのは、稼ぎ手が多く、財布の数が多いことを反映している。
 「とやま統計ワールド」には、この他にもさまざまな観点からのたくさんの統計が掲載されている。見るだけでも楽しい数字の世界から、富山の新たな一面を探してみたい。

問い合わせ
●富山県経営企画部統計調査課
E-mail : tokei@pref.toyama.lg.jp
TEL.076-444-3191
FAX.076-444-3490
http://www.pref.toyama.jp/sections/1015/index2.html

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