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2005年 3月 30日 [ トピックス ]
No.189-2:春を呼ぶチンドンコンクール開催!−半世紀を振り返る記念誌も発刊
●桜並木に郷愁のメロディーと笑いの渦
「第51回全日本チンドンコンクール」が4月8日(金)〜10日(日)、富山市・富山城址公園を中心に開催される。コンクールは、戦後復興を果たした昭和30年、市民の心に明るさを取り戻そうと富山商工会議所や富山市の発案でスタート。いまでは、プロのチンドンマンがその技とアイディアを競う全国で唯一のイベントとして話題を呼んでいる。
今年のコンクールには、全国からプロ32チ−ムが参加予定。4月1日合併で誕生する新富山市を口上のテーマとした予選を経て、本選との二段階方式で技を競う。8日には、チンドンマンが新市となる旧7市町村をめぐり、コンクール開催をPRする。また、素人チンドンコンクールにも過去最高の24チームが参加するなど、例年以上の盛り上がりが期待されている。
イベントを紹介しよう。8日(金)と9日(土)19:00〜20:30には幽玄ちんどん夜桜流しが開催される。桜の名所・松川に笹船を浮かべてチンドンを披露するもので、桜の花が舞い散るなか、太鼓やクラリネットの郷愁漂う音色が富山の春の夜を彩る。9日(土)11:00〜14:10のコンクール予選と、10日(日)10:00〜12:00のコンクール本選は、富山城址公園が会場。広場中央に特設ステージが設けられ、360度すべての角度からチンドンマンのユーモアあふれる演技を楽しむことができる。10日(日)13:30〜15:00のチンドンパレードも必見(中教院前〜市民プラザ前)。奇抜なアイディアいっぱいのチンドンマンと華麗なブラス演奏による大パレードで、賑やかな音色が街に響く。このほか、県内の有志で結成されたちんどんオーケストラの演奏も楽しみだ。(地図はHP参照。)
●コンクールの歴史やチンドンマンの心意気を伝える記念誌発刊
「早く読んでも面白い、ゆっくり読んでも面白い。読まぬは一生の恥、読めば疲労回復、意気軒昴、はては商売繁盛、家内円満も間違いなし〜チンドンドン、チンドンドン‥‥」第51回全日本チンドンコンクール開催に合わせて、記念誌『チンドン太鼓が春を呼ぶ街〜人々が笑いはじけた全日本チンドンコンクールの半世紀〜』が発刊された。第1回から50回までのコンクールを写真や資料で振り返りながら、チンドンの魅力やそこに関わっている人々を紹介。また、チンドンの演技や口上、アイディアの妙を分析し、チンドンマンの心意気を伝える。
記念誌の第1章「人々が笑いはじけた半世紀」では、チンドン前史として、昭和29年に富山城址公園で開催された富山産業大博覧会とチンドンの関係、50 回までの面白エピソード、トピックスなどをクローズアップ。また、スポンサーや旅館主人などコンクールを裏で支える6人の座談会が収録されている。「チンドンは夢を与えてくれる」「異次元の世界に連れて行ってくれるから憧れる」といった意見が交わされる。
懐かしのチンドンマンから、いまをときめく旬のチンドンマンまでの秘蔵写真を掲載する第2章「檜舞台はステージ・惑い燃えた半世紀」では、大正6年生まれの現役最高齢のチンドンマン、菊乃家〆丸さんや、歌舞伎役者と見紛うばかりの小鶴家幸太郎さん、チンドンマンとして富山から40年ぶりに誕生した大道芸人集団・作芸人磨心(サウンドマシン)の野尻博さんなどが登場し、チンドンにかける情熱や思い、生き方を語っている。
第3章の「進化するチンドンコンクール」では、富山市民参加のちんどんオーケストラや、素人チンドンコンクールなどが紹介され、素人チンドンが発散する型にはまらない賑やかさを讃えている。50回までの参加者、演技題目、ポスター、チラシなど半世紀の歴史がわかる第4章も貴重な頁だ。
記念誌(A4判・184頁・オールカラー)は、3,600円でシー・エー・ピーから発売。県外への郵送希望も受け付けるので、ぜひ問い合せてほしい。
問い合わせ
● 第51回全日本チンドンコンクール/
富山市商工会議所
TEL. 076-423-1170
http://www.ccis-toyama.or.jp/toyama/cin/top.html
● 記念誌/
TC出版
TEL&FAX. 076-441-3303