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2005年 4月 27日 [ イベント ]

No.193-2:富山市のガラスコレクション、東京で展示


●国内有数の優れたコレクションとして高い評価

 東京都港区にある菊池寛実(かんじつ)記念 智(とも)美術館で6月4日(土)から8月21日(日)まで開催される「現代ガラスの挑戦−光の彫刻 Toyama Collection」(仮称)で、富山市が収蔵する現代ガラス作品54点が展示される。
 ガラスを生かした街づくりを進める富山市では、平成10年度から本格的に国内外の現代ガラス作品を収集している。現在約180点を収蔵しており、今回、国内有数の優れたコレクションとして高い評価を受け、展覧会が実現する運びとなった。
 会場では、1950年代以降に制作発表された現代ガラス作品が展示される。ボへミアングラスなど600年のガラスの歴史をもち、現代のガラス芸術をリードするチェコの作家や、近年世界的に注目を集める日本の作家らの作品を中心に構成。2002年にガラス作家として初めて文化勲章を受章した前富山ガラス造形研究所顧問、故藤田喬平さん(千葉)の「飾筥(かざりばこ)『瑞光』」や、米国の人間国宝に当たる「ナショナル・リビング・トレジャー」を最初に受けたデイル・チフーリさんの「ホワイト・シーフォーム・セット」、チェコのヤロミール・リバークさんの「天空のアトランティス」、富山ガラス造形研究所主任教授の渋谷良治さんの「REST−休息」など、多彩で多様な現代ガラスの造形の魅力を堪能することができる。
 智美術館は、現代陶芸のコレクターとして知られる菊池智さんが長年に渡り収集したコレクションを基に、2003年4月に開館。館内・らせん階段のガラスの手すりは、日本ガラス工芸協会理事で富山ガラス造形研究所運営委員の横山尚人さん(東京)が制作している。横山さんの紹介によって、富山ガラス造形研究所顧問で美術評論家、武田厚さん(横浜)が今回の現代ガラス展の企画・監修を担当することになり、富山市の豊富なコレクションが選ばれた。

●ガラスの街とやまへ観光に

 富山市では、現在収蔵するガラス作品の一部を富山市大手町にある市民プラザの「トヤマ グラスアート ギャラリー」をはじめ、富山国際会議場、市中心部の街角などに展示。将来的にはガラス美術館建設も構想されている。
 富山市教育委員会生涯学習課では「現代ガラスの挑戦−光の彫刻 Toyama Collection」について、「富山市民の素晴らしい財産ともいえるガラス作品を50点以上も一堂に展示するのは初めてのこと。また県外、それも東京で初めて展示できる機会に恵まれ、たいへん光栄に思っています。富山市が誇る国内外の優れた現代ガラスコレクションをぜひご鑑賞ください。また、ガラスの街とやまへ観光にいらしてください」と話している。
 なお、富山市大手町にある富山国際会議場では、5月11日(水)まで「藤田喬平の世界−富山市新収蔵作品展」が開催されている。2004年に亡くなった藤田喬平さんの遺志により、遺族から富山市に寄付された新収蔵作品を展示するもので、「ヴェニス花瓶」、「飾筥(かざりばこ)・紅白梅」、「平水差」など 11点を鑑賞することができる。GWに富山でガラス作品に出会うひとときもいいだろう。




問い合わせ
●富山市教育委員会生涯学習課
TEL.076-443-2138
FAX.076-443-2194
http://www.city.toyama.toyama.jp/division/kyouikuiinkai/syougaigakusyuu/index.htm

●菊池寛実(かんじつ)記念 智(とも)美術館
TEL.03-5733-5131
http://www.musee-tomo.or.jp/

●富山国際会議場
TEL.076-424-5931
FAX.076-493-7170
http://www.ticc.co.jp/

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