●「越中大手市場」や「街角パフォーマンス」で街の中心部に賑わいを

　中心市街地の活性化が全国的に叫ばれるなか、富山市の中心市街地の再生を目指す第三セクター、(株)まちづくりとやま(富山市、富山商工会議所、商店街振興組合、中小企業者などが出資)の様々な活動が新風を呼んでいる。

　まず、賑わいづくりのイベントとして注目されるのが、「越中大手市場」。1・2月を除く毎月第1・4日曜に開かれており、毎回無農薬・有機野菜、こだわり・自慢の味の飲食物・特産品、自作のアートやクラフトなどを販売する店が並ぶ。特設ステージでは、街角パフォーマンス「マチッパ」のオーディションに合格し、登録している素人芸人たちが、弾き語りや大道芸、アカペラなどを披露し、買い物客を楽しませている。

　この「越中大手市場」の会場をはじめ、総曲輪通り、中央通り、西町の中心商店街、ＪＲ富山駅周辺には、若者たちのグループ「Ｔ-angels」が街の清掃や案内、介助などの“さわやか活動”に取り組んでいる。

　中心市街地及び周辺地域の住民や観光客の足として、ＪＲ富山駅や市民プラザ、中心商店街などを循環するコミュニティバス「まいどはや」が、100円で乗車できるとあって好評だ。また、放置自転車を再利用した自転車を市民や観光客に無料で貸し出す「レンタサイクル」もおすすめ。ＪＲ富山駅前と中心商店街に合わせて4つのステーションがあり、各ステーションで乗り降り自由となっているので、使ってみたい。


●ミニ・チャレンジショップ発祥の地「フリークポケット」を商業塾ショップに

　(株)まちづくりとやまが運営する富山市・中央通りのミニ・チャレンジショップ「フリークポケット」が、今夏以降に“商業塾ショップ”へとリニューアルする。「チャレンジショップ」は、今では若手創業者の育成や空き店舗対策などを目的に全国各地の中心商店街で展開されているが、フリークポケット(平成9年オープン)はその発祥の地。これまでに76人を送り出し、このうちの35人が現在も中心商店街などで衣料品や雑貨店などを構え、街の賑わい創出に寄与してきた。

　今後は“商業塾ショップ”として、入居期間をこれまでの1年契約から1年以上に延ばし、1店あたりの面積も増やして開業希望者が経営のノウハウをじっくり学べる場とする。地元商店主をはじめ、経営の専門家などがアドバイスし、確実に独立まで導く態勢を整える。

　同じ中央通りで運営されているのが、空き店舗を活用し交流、休憩、集いの場を提供するコミュニティ施設「街なかサロン・樹の子」。1階には喫茶や休憩の場、趣味やサークル活動の作品展示の場として利用できる交流サロン、2階にはキッズコーナーや子育てに関する情報・相談コーナーなどがあり、子育て中のお母さんをサポートしている点も商店街にある施設としてはユニークで話題を集めている。

　(株)まちづくりとやまでは、「街に人が集まり、賑わいを創出する様々な事業に取り組んでいます。街なか観光を推進するため、水辺景観が美しく、多くの地蔵堂が点在している、いたち川周辺の魅力に触れてもらう街なか歩こう会や、とやまの名水・延命地蔵尊の霊水の活用・ＰＲなども行っています。富山に観光にいらした折にはいたち川沿いを散策ください」と話している。




問い合わせ

●株式会社まちづくりとやま
TEL.076-495-5900
FAX.076-495-5910
http://www.tmo-toyama.com/