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2006年 3月 15日 [ トピックス ]
No.239-1:富山県立大学の魅力アップ!! 平成18年度より工学部4学科体制スタート
富山県立大学工学部が今春、機械システム工学科、知能デザイン工学科、情報システム工学科、生物工学科の4学科体制になる。これにより、平成18年度の入学者選抜(一般選抜)の志願者数、志願倍率は昨年度を大きく上回った。学科再編に合わせて、生物工学科棟と合同棟が3月30日(木)に竣工することも話題だ。
●県立大が人気! “就職に強い大学”としての評価が浸透
受験シーズンも終盤を迎えるなか、富山県立大学の平成18年度の入学者選抜(一般選抜)の志願者数、志願倍率が昨年度を大きく上回った。前期・後期合わせて152人の募集に対して1,020人(昨年度556人)が志願し、倍率は昨年度の4.3倍から6.7倍にアップする人気ぶり。
入学志願者が増えた要因として、工学部について現行の2学科体制から、今年4月に機械システム工学科、知能デザイン工学科、情報システム工学科、生物工学科の4学科体制へ再編されることが受験生から注目されたことが挙げられる。また、平成15年度の就職率全国第1位、昨年度第2位の実績など、“就職に強い大学”としての評価が県内外の高校や受験生に浸透したことも人気上昇の要因といえる。
県立大学では、1・2年次からのキャリア教育ゼミ、模擬面接の実施、学生一人ひとりに担当教員が付き、就職活動をサポートするシステムなど、教員と職員が一丸となった、きめ細かな就職指導体制を確立しており、学生や保護者から高く評価されている。
●新しい学びの舎、生物工学科棟と合同棟が完成
工学部の学科再編に合わせて、生物工学科棟と合同棟が3月30日(木)に竣工することも話題だ。生物工学科は、酵素化学工学・微生物工学など既設の4分野に、植物細胞の機能を活用する植物機能工学、微生物を活用したサプリメント研究などの機能性食品工学、ゲノム関連データなど生物情報のデータベース化や分析に取り組む応用生物情報学の3講座を新設し、グリーンバイオテクノロジーの研究・開発に携わる高度な研究者・技術者、化学工業、食料品製造業など幅広い産業で活躍できる人材を育成する。
生物工学科棟には、新設の3講座などが研究を行うための設備や、産学官の共同研究設備など、最新の研究設備・機器が備えられている。動植物を特殊な条件下で飼育・栽培できる高機能な栽培室(温室)では、遺伝子組み換え植物の栽培に必要な封じ込め対策が施されている。マウス・ラット飼育設備は、機能性食品の成分・効能を研究するための動物飼育室で、無菌環境での飼育が可能なSPF飼育・処置室などを完備。微細構造解析室には、細胞の成長状態や遺伝子、タンパク質の微細な変化を解析できる共焦点レーザー顕微解析装置が備えられている。
また、合同棟は、立山連峰を眺望できるガラス張りのアトリウムが印象的。ユビキタス・キャンパスの実現を目指し、講義室には有線・無線LAN設備が整備されている。このほか、学生への就職支援を総合的に行うキャリアセンターなども設けられている。
県立大学では、学科新設に向けてハード面を整備する一方、学生を指導する教員の充実も図っている。知能デザイン工学科や情報システム工学科を中心に、ロボット工学、人間情報処理工学、ユビキタスネットワーク工学、バイオ情報工学などの研究者を公募で採用。また、国内外の第一線で活躍する著名な研究者を「特任教授」として招き、講義を実施したり、共同研究を進めていることも特筆すべき点だ。
昨年4月に名古屋大学大学院教授の福田敏男氏(富山市出身、ロボット工学)が初めて特任教授に就任。今春からは、国際電気通信基礎技術研究所(ATR) フェローの川人光男氏(高岡市出身、知能情報学)、東京大学大学院教授の高木利久氏(射水市出身、生物情報学)の就任が内定している。福田氏は、マイクロロボットやニューロ・ファジー制御、特殊環境下のロボット研究など、ロボット工学の権威。川人氏は脳の運動指令や視覚の機構などを計算理論で解明し、ロボットで実証するなど、脳科学分野で世界的な研究成果をあげている。高木氏は、東大医科学研究所ヒトゲノム解析センター教授などを歴任。ポストゲノムの課題解明での世界の第一人者だ。
工学部学科再編や研究・実験に向けての新施設の誕生、特任教授の就任など、ますます魅力が増した県立大学。ここで学ぶ学生の今後の活躍が期待される。
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