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2006年 1月 11日 [ トピックス ]
No.230-1:富山から世界へ羽ばたくスポーツ選手育成へ−−−未来のアスリート発掘事業
富山県体育協会では、運動能力に優れた小学生を発掘し、競技団体や学校、家庭などと連携しながら、将来全国や世界の檜舞台で活躍できるスポーツ選手を育てようと「未来のアスリート発掘事業」をスタートさせた。
●全国、世界の檜舞台で活躍できるスポーツ選手を育てよう
トリノオリンピックやサッカーワールドカップ・ドイツ大会など、スポーツのビッグイベントが開催される今年。富山県体育協会では、運動能力に優れた小学生を発掘し、競技団体や学校、家庭などと連携しながら、将来全国や世界の檜舞台で活躍できるスポーツ選手を育てようと「未来のアスリート発掘事業」をスタートさせた。
ジュニア層のスポーツへの興味を高め、スポーツ人口の拡大を図るとともに、優れた人材を早期に見つけ出すことで、将来のスポーツリーダーを育成し、また保護者や指導者のスポーツに対する意識の向上も図る考えだ。ジュニア層に対しては、これまで競技団体を通してスポーツ教室などを開催してきたが、競技種目の枠を越えて、優れたジュニア層を発掘・育成する取り組みは初めてとなる。
概要として、県内の小学校5年生を対象に公募[1月6日(金)に終了]。書類選考[1月13日(金)]で約100人を選び、基礎体力などの測定会[2月 11日(土)]での記録を基に約50人を絞り込む。2月25日(土)に富山県総合体育センターで指定証を交付し、育成プログラムがスタートする。小学校を卒業する2007年3月までに月1回、計15回の実施を予定している。併せて保護者や指導者に対する研修会も開き、家庭での食事メニューなどをアドバイスする。
なお、育成プログラムが終了し、中学校入学以降も、県総合体育センターでの定期的な体力測定や運動プログラム、医科学トレーニングの機会を提供し、継続的にサポートしていく。
●メンタル面の強化も図る
子どもは5歳から12歳までの頃に、身体の神経系が著しく発達するといわれている。脳をはじめ、体内にさまざまな神経回路が複雑にはりめぐらされていく大切な時期。ここで、多彩なアクティビティー(遊びの要素を含むもの)を組みこませながら、多種多様な動きを経験させることが大切だといわれている。これを踏まえ、月1回の育成プログラムでは、小学校高学年の発達段階に応じたプログラムを実施し、個別の競技指導は行わない。
プログラムは大きく分けて、「身体能力育成プログラム」と「知的能力育成プログラム」の2種類。身体能力育成プログラムのコーディネーショントレーニングでは、周囲の状況変化や自分の身体の変化を察知・判断し、全身をうまくコントロールする能力や、筋肉・持久力を無駄なく使いながら、相手の変化や環境の変化に対応できる能力を高めるトレーニングを行う。姿勢維持やバランス維持に役立つ筋肉群を鍛えるスタビリティートレーニング、動体視力などを高める視覚トレーニングも設定されている。
知的能力育成プログラムでは、チームメイトらと楽しく過ごせるコミュニケーションスキルや、緊張する場面でも自分の思いを表現できるプレゼンテーションスキルなどを高めるソーシャルスキルトレーニングがプログラムされている。スポーツの練習プログラムといえば、身体能力の向上を目的としたメニューが思い浮かぶが、この事業では知的能力育成プログラムによるメンタル面の強化、スキルアップもねらう。
サッカーの柳沢敦選手やプロ野球選手の浅井樹選手、プロゴルファーの森口祐子選手、トリノオリンピック出場が決まったバイアスロンの田中珠美選手、スキー(フリースタイル)の水野剣選手など、富山県出身のスポーツ選手が国内外で活躍している。未来のアスリート発掘事業で見いだされた金の卵たちの将来の活躍も期待したい。
問い合わせ
●(財)富山県体育協会
未来のアスリート発掘事業事務局
TEL.076-431-9150
FAX.076-431-9161
http://ww2.ctt.ne.jp/~taikyohp/taikyo/