トピックス

アーカイブ

2014年 11月 19日 [ トピックス ]

No.684:『とやま日季』秋号、リニューアル

 一般的な旅行ガイドでは紹介されない富山の魅力、都会では味わえないゆとりある暮らしを全国に発信する『とやま日季(にっき)』。誌面リニューアルとなる、2014年秋号が発行された。紅葉に染まる黒部峡谷や、利賀村で林業を営む夫婦の暮らしぶり、八尾和紙で作られたふくさ入れなど、今号も話題満載。季節の息吹を感じられる富山の暮らしにふれてほしい。

●森が広がる利賀村に移住し、林業家に


▲表紙と「とやま暮らしの素。」

 「実りは、暮らしのなかにある。」のキャッチコピーに、土鍋で炊いた富山産コシヒカリをメニューにした「朝ごはん」、「紅葉の黒部峡谷」の写真――表紙は、すっきりとした印象のなかに実りの秋を感じさせるデザイン。誌面の紙も上質紙に変更され、手に取ると、これまで以上にゆとりある富山の暮らしが伝わってくる。

 「とやま暮らしの素(もと)。」では、南砺市利賀村で林業を営む江尻裕さん、美佐子さん夫妻の暮らしを紹介している。富山市出身の裕さんと岡山出身の美佐子さんは静岡の大学で出会い、結婚。田舎暮らしや自然のなかの仕事への思いが募り、16年前に利賀村に移り住んだ。「踏み跡のない白い雪が、もううれしくて」と、雪のない土地で生まれ育った美佐子さんは当時を振り返る。夫妻は森林資源を活用した持続可能な地域づくりを模索中。「今後は、林業体験などで私の経験を伝えたり、若者が働くためのいい環境を整えていきたい。林業は伐採だけでなく、実は何十年にもわたり木を育てる仕事。イメージと実際のギャップを埋めながら、林業に携わる若い人が増えると本当にうれしいですね」と裕さん。「山で生きる喜びがまぶしいほどの輝きとともにその瞳に宿っていた」と、余韻が残る文章が印象的だ。


▲「今日の朝ごはん」

 表紙にも写真を掲載した「今日の朝ごはん」は新設コーナー。富山の達人たちのとっておきの朝を紹介している。今号は立山町在住の井上育美さんの朝ごはん。土鍋で炊いた富山産コシヒカリをはじめ、魚津産ウマヅラカワハギの醤油漬け、ギャルソンレタス、白花豆のコーヒー煮、みょうがの甘酢漬けなど。富山の食のいい香りが誌面から立ち上ってくるようだ。

●利賀をアジアや世界の文化拠点に

 「富山県知事 石井隆一のとやま対談」では、利賀村を拠点に演劇の魅力を世界へ発信する鈴木忠志さん(演出家・劇団SCOT主宰)と石井知事が文化を通した地域振興について語り合った。

 「38年前に突然、利賀村に拠点を移されました。決断された当時の思いをお聞かせください」という石井知事に対し、「東京は外国のイミテーションばかりで本当の日本というものが残っていない。幸い、利賀村には合掌造りなど庶民の伝統的な文化や生活、共同体が残っていた。これが本当の日本だよと世界に誇らしく発信していくことが必要だと考えました」、「今年も世界18カ国、150人のプロの演劇人が利賀村を訪れ、稽古やトレーニングをしました。こんな山の中で、こんなすごい施設を建てて、これをプロデュースしている日本人はすばらしいと、皆が感動します。これを富山県が実現しているということは自慢したほうがいいですね」と鈴木さん。「日本のユニークな身体文化を国際的な財産として、伝達し普及させること。そのために、日本人だけでなく、外国人にも開かれた国際的な文化機関を創りたい」と未来を展望する。「舞台芸術や地域振興、ひいては日本の本当の意味の再興、再生についての強い思いを伺いました。利賀が世界に開かれた文化の創造と発信の場に、さらに国内外の人材育成の場にもなるようにリーダーシップを発揮していただければ幸いです」と石井知事は対談を締めくくっている。

●伝統工芸品の魅力を地元から発信


▲「大切な場所、好きな時間 おでかけリポート」
と「いいもの手帖」

 新設の「大切な場所、好きな時間 おでかけリポート」は、日常を愉しむ富山人が大切な場所、好きな時間をクローズアップするコーナー。庄川峡の湖面から見上げた紅葉や散居村展望広場からの砺波平野の夕暮れ、瑞泉寺・太子堂の繊細で優美な彫刻、稲ワラ細工、採れたての野菜、透明感のあるガラス作品などの写真が誌面を彩る。

 「いいもの手帖」では普段使い慣れた伝統工芸品を紹介。富山市八尾町で家具とプロダクトのアトリエを主宰する下尾さおりさんが、八尾和紙でつくった「ふくさ入れ」を取り上げている。国の伝統的工芸品・越中和紙の1つ、八尾和紙の製造と加工を手掛ける桂樹舎の小物で、手漉き和紙ならではの独特の風合いと温もり、型染めによる独自のデザインが特徴だ。下尾さんは「桂樹舎の手漉き和紙は、私にとって“美のものさし”です」と語っている。

 『とやま日季』2014秋号は、A4判、オールカラー、16頁。東京・有楽町の「いきいき富山館」、富山県首都圏本部、大阪、名古屋の富山県事務所のほか、県内ではいきいきKAN(富山駅前CiCビル5階)、富山県刊行物センター(県教育文化会館1階)、道の駅、ドライブインなどで配布されている。

 『とやま日季』2014秋号を抽選で30名様にプレゼントします。プレゼント応募フォームに、プレゼント内容「とやま日季」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号・記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。<平成26年11月23日(日・祝)締切り。発表は発送をもって代えさせていただきます。>

問い合わせ
●富山県観光・地域振興局地域振興課
TEL.076-444-4496
FAX.076-444-4561
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1400/

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑