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2012年 6月 27日 [ イベント ]
No.562-1:世界に誇る富山の遺産を紹介―「世界遺産フォーラム2012」7月29日東京で― 入場無料、参加者募集中!
防災に先進的に取り組んできた富山県。7月29日(日)、東京で開催される「世界遺産フォーラム2012―世界に誇る富山の文化遺産」(13:30~16:45、千代田区平河町:砂防会館)では、県の砂防を中心とした資産の概要や検証の成果を広く全国に普及啓発する。また、世界文化遺産「五箇山の合掌造り集落」をはじめ、「立山・黒部」、「近世高岡の文化遺産群」など、富山が世界に誇る資産を紹介。世界文化遺産登録運動の機運を高める。聴講無料で、現在参加者募集中(先着600名)。参加者には全員においしい「立山の水」をプレゼント!
●国内初の重要文化財「白岩堰堤砂防施設」をはじめ、富山県立山の近代砂防施設群を紹介
防災に先進的に取り組んできた富山県。7月29日(日)、東京で開催される「世界遺産フォーラム2012―世界に誇る富山の文化遺産」(13:30~16:45、千代田区平河町、砂防会館)では、県の砂防を中心とした資産の概要や検証の成果を広く全国に普及啓発する。また、世界文化遺産「五箇山の合掌造り集落」をはじめ、「立山・黒部」、「近世高岡の文化遺産群」など、富山が世界に誇る資産を紹介。世界文化遺産登録運動の機運を高める。聴講無料で、現在参加者募集中(先着600名)。参加者には全員においしい「立山の水」をプレゼント!
3,000m級の急峻な峰々が連なる立山・黒部地域。年間6,000mm超の降水は常願寺川や黒部川の急流河川となって富山湾に注いでいる。常願寺川上流の立山カルデラには、安政5年(1858)4月9日(旧暦2月26日)の明け方に発生した飛越地震によって、膨大な崩壊土砂が堆積し、災害から富山平野を守るため、1世紀以上に渡って砂防工事が行われている。立山砂防は、世界に広まった近代砂防技術発祥の地。昭和14年に建設され、副堤を含めると高低差が日本一(108m)の巨大な堰堤(えんてい;土砂災害防止のための堤防、ダム)を持つ「白岩堰堤砂防施設」、国内最大の500万㎥もの貯砂量を誇る「本宮砂防堰堤」など、歴史的・技術的に価値の高い近代砂防施設群がある。“砂防”という言葉は“SABO"という国際語にもなっている。
このような現況を踏まえ、世界遺産フォーラム2012の第1部「世界遺産の現状と課題」では、基調講演「世界遺産の現状と課題」<大和 智氏(文化庁文化財部文化財鑑査官)>や講演「富山県の魅力と誇るべき資産」<青柳正規氏(国立西洋美術館長)>が組まれている。第2部「富山が世界に誇る『防災遺産』」では、「富山県の世界遺産の取り組み」と題して、石井知事が講演する。続いて、西村幸夫氏(日本イコモス国内委員会委員長)をコーディネーターに、青柳正規氏、アンドレアス・ゲッツ氏(スイス環境庁次官)、大井英臣氏(元国連防災機関職員・JICAアドバイザー)、南 哲行氏(国土交通省水管理・国土保全局砂防部長)、石井知事をパネリストに迎えてパネルディスカッションが行われる。
●富山県の世界遺産の取組み
富山県では平成7年、五箇山の「相倉合掌造り集落」と「菅沼合掌造り集落」が、岐阜県白川郷とともに世界文化遺産に登録された。相倉合掌造り集落には、山間の段丘に20棟余りの合掌造り家屋が情緒豊かに建ち並ぶ。菅沼合掌造り集落では、庄川右岸のわずかな台地に9棟の合掌造り家屋が見られる。山々に囲まれた土地に茅葺の切妻屋根が並ぶ光景は日本の山里の原風景を見る思いがして、郷愁を誘われる。世界文化遺産だが、いずれの集落も人がそこで生活していることが特筆すべき点だ。
そのほか、世界文化遺産登録を目指している資産が、「近世高岡の文化遺産群」と、「立山・黒部」。富山県は関係市町村と共同で、平成18年に「近世高岡の文化遺産群」、平成19年に「立山・黒部~防災大国日本のモデル―信仰・砂防・発電―~」を登録候補として文化庁へ提案した。平成20年9月に開催された文化審議会文化財分科会の調査・審議の結果、いずれも文化資産として高い価値を有すると認められるものの、普遍的価値の証明等今後さらなる検討が必要とされる「世界遺産暫定一覧表候補の文化資産」(全国で27件)とされた。
「近世高岡の文化遺産群」については、“近世都市が城下町から商工業都市へと変容する過程を伝える資産として、価値は高い”と評価されたが、国内外の同種資産との比較検討を通じた適切な主題設定や資産構成の検討、伝統的技術や祭礼の重要性などが指摘された。今年度は、「高岡御車山祭の御車山行事」の世界無形文化遺産登録(ユネスコ)の推進、銅器職人建物調査、勝興寺本坊等保存修理などに取り組んでいる。
「立山・黒部」については、“自然災害から暮らしを守り続けてきた人間の営為を刻む諸要素が特定地域に集中する資産”として、砂防・発電の技術史は高く評価されたが、世界史的・国際的な観点から顕著な普遍的価値の証明が不十分とされた。平成21年に「白岩堰堤砂防施設」が国の重要文化財に指定され、資産内容が充実。立山信仰の伝統行事、布橋灌頂会の開催(平成23年)や国内初立山で氷河の発見(平成24年)、弥陀ヶ原・大日平のラムサール条約湿地登録(平成24年7月予定)なども登録運動にとって追い風となっている。世界遺産フォーラム2012は、これまで富山で開催されてきた国際砂防フォーラム(平成21年~23年)の成果や「立山・黒部」などの資産を全国にアピールし、首都圏で世界文化遺産登録運動の機運を高める絶好の機会となるだろう。
世界遺産フォーラム2012の聴講申込みは、往復はがき(〒102-8787日本郵便麹町支店留「世界遺産フォーラム事務局」あて)、もしくはインターネット(フォーラムホームページ)にて。郵便番号・住所・氏名・電話番号・参加人数(1回の申込みで4名様まで)を明記、7月20日(金)必着(先着順)。受付後、聴講券を郵送する。
富山県知事政策局では、「先着600名で、どなたでも参加いただけます。県内の世界遺産などを紹介する展示コーナーや、ます寿し・地酒など、富山ならではの特産品を販売する物販コーナーも設けます。ぜひご来場ください。また、フォーラム開催を記念し、来年8月20日(火)~27日(火)に、フォーラム参加者を対象とした<立山カルデラ砂防体験学習会>を開催します。立山カルデラを訪れ、砂防施設などを巡り、ご自分の目で確かめていただきます。今回のフォーラム参加者限定の特別枠です。参加を希望される方はフォーラム当日配布する応募用紙に必要事項を記入して応募してください」と話している。
問い合わせ
●世界遺産フォーラム事務局<(株)SAP内>
TEL.03-5226-8537(平日10:00~18:00)
http://www.sap-co.jp/toyama/main