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2010年 3月 17日 [ トピックス ]

No.446-2:富山生まれの赤米で新たなブランド菓子を


 富山県が開発した赤米「富山赤71号」の米・米粉を使った菓子が、富山市菓子工業組合加盟の11店で3月19日(金)〜23日(火)に一斉発売される。4月10日(土)・11日(日)に開催される全日本チンドンコンクールの審査会場(富山市総合体育館)でも販売が予定されている。同組合では「富山のブランド菓子(銘菓)」を作ろうと、赤米に着目。昨年7月から加盟店で商品開発を進めてきた。

▲赤米菓子開発の講習会の様子

●赤米の粘りや甘み、米ぬかをどう生かすか研究

 富山県が開発した赤米「富山赤71号」の米・米粉を使った新しい菓子が、富山市菓子工業組合加盟の11店で3月19日(金)〜23日(火)に一斉発売される。

 赤米「富山赤71号」は、コシヒカリの玄米の色を赤くした国内で初めての水稲品種。健康志向に対応し、慶事などにも活用できる美味しい赤米品種の育成を目指し、富山県が平成11年から取り組み、20年1月に発表した。玄米を赤色にする遺伝子をコシヒカリに取り込んだ系統を選抜し、育成。赤色はタンニン色素を多く含むためで、抗酸化性に優れる。コシヒカリのように適度な粘りや甘みがあり、従来の赤米に比べて、色つや・味がよいのも特徴だ。

 富山市菓子工業組合では、「富山のブランド菓子(銘菓)」を作ろうと、赤米「富山赤71号」に着目し、昨年7月に菓子の原料として活用するため約120kgを購入。組合加盟の74店の中で新商品の開発に名乗りをあげた加盟店で富山ブランド開発研究会を立ち上げた。

 各店では、赤米「富山赤71号」の特性を勉強し、赤色や米ぬかを生かすための精米技術や水の吸収を調整する方法などを研究しながら商品開発を進めてきた。これまで県食品産業協会の地域食品評価会などに試作品を出品し、第三者の意見も参考にしながら改良を重ね、ようやく11店舗で発売の目途が立った。3月の彼岸に仏前にぼたもちを供え、食べる富山の風習にちなみ、この時期に菓子を販売することにしたという。

●全日本チンドンコンクールの審査会場でも販売

 各店の赤米菓子を紹介しよう。田中屋では「赤米草楽せんべい」を商品化。小麦粉やイチョウ葉エキス、ハト麦粉などを原料にした自社ブランドの「草楽せんべい」に赤米の米粉を配合し、焼き上げた。せんべいとクッキーの中間のような、サクサクとした食感が楽しめる。いしばし旭堂の「富山赤米おはぎ」、大野菓子舗の「赤米おはぎとシュークリーム」、福寿堂の「赤米みたらしだんご」は、もちもちとした食感が印象的。このほか、平安堂の「赤米ロールケーキ・クッキー」、滝味堂の「かがやきの富山(クッキー)」、新栄堂の「赤米昆布〆」、ボンリブランの「赤米あんぱん」、磯野屋の「赤米いちじくロール」などの菓子がラインナップ。生地やクリームなどに米粉が練り込んであり、赤米の甘みを生かした逸品揃いだ。
 
 今月の販売後、4月10日(土)・11日(日)に開催される全日本チンドンコンクールの審査会場(富山市総合体育館)でも販売が予定されている。そこでの売れ行きがよければ、今秋の赤米収穫後に本格的に販売していく考え。
 
 富山市菓子工業組合では「試作段階では、“吸水性が高く、扱いが難しかった”、“翌日すぐに団子が硬くなった”など、失敗例も聞かれましたが、各店が改良を重ね、よくやく発売にこぎ着けることができました。富山生まれの赤米を使った、富山のブランド品(銘菓)として育てていきたい。赤米菓子にチャレンジしてもられる加盟店のネットワークも広げていきたいですね。ブランド構築と合わせて、赤米菓子を示す組合の推奨品シールも作っていければ」と話している。


▲赤米草楽せんべい


問い合わせ
●富山市菓子工業組合事務局(田中屋内)
TEL.076-451-8066
FAX.076-451-8092

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