トピックス

アーカイブ

2010年 4月 14日 [ トピックス ]

No.450-2:子どもの笑顔と元気な声があふれる未来に向けて


 富山県は、子育て支援・少子化対策条例に基づく基本計画「みんなで育てる とやまっ子 みらいプラン」を策定した。また、安心して健やかな赤ちゃんを出産できるよう応援する日記「マタニティサポートダイアリー」を県内の妊婦全員に配布している。県独自の子育て支援情報をまとめて紹介!


●基本計画「みんなで育てる とやまっ子 みらいプラン」

 平成21年6月に「富山県子育て支援・少子化対策条例」を制定した富山県。この条例に基づき、今年度から26年度までの5年間の子育て支援・少子化対策を総合的かつ計画的に推進するための基本計画として「みんなで育てる とやまっ子 みらいプラン〜子どもの笑顔輝く未来へ〜」が策定された。

 プランでは、“子どもの笑顔と元気な声があふれる 活気ある地域社会”を目指し、「安心して子どもを生み育てられる環境をつくる」、「仕事と家庭生活との両立が実現できる環境をつくる」、「すべての子どもが心身ともに健やかに成長し、次代の社会を担う者として自立できる環境をつくる」の3つの基本目標と、「家庭・地域における子育て支援」、「仕事と子育ての両立支援」、「子どもの健やかな成長の支援」、「経済的負担の軽減」、「子育て支援の気運の醸成」の5つの基本方針を掲げている。
 
 子育て家庭や子ども・若者などが抱えている悩み、不安に対応するため、“切れ目のない子育て支援の視点”、“仕事と子育ての両立ができる新しい働き方を推進する視点”、“夢や希望を持ち、目標にチャレンジする子どもたちを育成する視点”、“結婚や就職などについて、若者への機会の提供や支援の視点”、“保護者の責任を第一としながらも、社会全体で子育てを支援する気運醸成の視点”を留意すべき重要視点として掲げるとともに、県民全体で推進するための目標指標(26年度)を設定した点も特徴だ。
 
 目標指標の中で印象的なのが、「家庭・地域における子育て支援」の放課後児童クラブ関連だ。放課後児童クラブ数を20年度の178カ所から222カ所に、同クラブの登録者数を21年度の6,738人から7,578人に、同クラブのうち18時以降も開所する施設を18カ所から66カ所に増やす目標を掲げている。このほか、地域子育て支援センターを52カ所から77カ所に、障害児保育の研修を受けた保育士を477人から900人に、安全に通学できる歩道割合を61.3%から約70%に引き上げる。

 「仕事と子育ての両立支援」では、一般事業主行動計画の策定促進を目指し、従業員51〜100人の企業のうち一般事業主行動計画を策定し、国に届けた企業の割合を13.8%から約100%に、企業数を712社から1,850社に増やすなどの目標を掲げている。

 「子どもの健やかな成長の支援」では、結婚を希望する若者の健全な出会いの機会と交流の場の提供を図るため、出会いイベント活性化支援事業(NPO等が実施する出会いイベントへの助成)、勤労者の“出愛”サポート事業(ボランティア活動を通じた出会いの場の提供)を今年度から始める。結婚や子育ての意義、喜びに関する意識啓発も具体的な施策として挙げている。

 富山県知事政策局(子育て支援・少子化対策担当)では「基本計画書と普及用リーフレットを5月中に作成する予定だ。今後は基本計画の普及啓発に取り組んでまいりたい」と話している。

●安心して出産! 「マタニティサポートダイアリー」

 富山県が子育て支援、少子化対策の一環として、安心して健やかな赤ちゃんを出産できるよう応援する日記「マタニティサポートダイアリー」を県内の市町村に妊娠届を提出した妊婦全員に配布している話題も紹介しよう。A5判、96ページ、オールカラーで、表紙はピンク系、ブルー系、オレンジ系、ベージュ系の4色から選ぶことができる。配布は、母子健康手帳の交付に併せて、市町村母子健康担当窓口にて。
 
 ダイアリーの作成にあたり、妊婦、子育て中のママ、医師、助産師らで委員会を作り、意見を出し合った。秋篠宮妃紀子さまの主治医として悠仁親王の出産を担当された恩賜財団母子愛育会総合母子保健センター愛育病院の中林正雄病院長が監修した。

 ダイアリーは、出産までの流れ(ママと赤ちゃんの40週、妊婦健康診査の内容等)、妊婦健診の記録(妊婦健診の記録、体重の変化等)、妊娠中の日記、誕生の思い出(陣痛から出産まで、赤ちゃんの手がた・足がた、出産祝いリスト等)、子育て情報(子育て支援情報、母乳相談窓口)の5つの項目に分かれている。
 
 母子健康手帳は医師の所見などを記入する手帳だが、ダイアリーは妊婦自身が健診結果や毎日の体調、赤ちゃんへの思い、誕生の思い出などを書き込める日記スタイルだ。検査結果や誕生の写真、付録のシールを貼ったり、感想を書き込んだりしながら自分だけのオリジナルな手帳に作り上げることができる。
 
 男性の育児参加、早産予防、エクササイズなどのワンポイントアドバイスや妊娠中に知っておきたい知識・情報なども掲載。子どもが成長したときに、ダイアリーを開きながら妊娠中や出産の思い出を聞かせたり、次の子どもを出産するときに、参考にしたり、妊娠の経過を比較したりもできる。
 
 富山県厚生部健康課では「妊娠中に楽しみながら適切に健康管理ができ、将来思い出となる毎日の出来事やおなかの赤ちゃんへのメッセージを書いたり、写真を貼ったりできる。後から見返す楽しみもある。配布が始まった2月以前に母子健康手帳を交付された妊婦の方々からの問い合わせも多く、好評だ。県内でより出産しやすい環境を整えていきたい」と話している。

●第3子以降に3万円分の応援券

 子育て家庭を支援するため、県と市町村が平成20年10月から始めた「とやまっ子 子育て応援券」(とやまっ子 子育て支援サービス普及促進事業)もユニークな取り組みだ。平成20年4月1日以降に県内で生まれた子どもを持つ家庭に、第1子・第2子に1万円分(500円券×20枚×1セット)、第3子以降に3万円分(500円券×20枚×3セット)の応援券を市町村の児童福祉担当窓口で配布(有効期限2年間)している。
 
 応援券を利用できるサービスは、保護者の都合(仕事、通院など)で子どもを家庭で保育できない場合に、一時的に保育所で預かる「一時預かり」、子どもが病気の回復時などで保育所などに通えない場合、病院や保育所で預かる「病児・病後児保育」、ファミリー・サポート・センター、とやま緊急サポートネットワーク、シルバー人材センターでの「子どもの一時預かりや送迎」・「産前産後の家事・育児サービス(シルバー人材センターのみ)」、医療機関での「任意の予防接種(インフルエンザ、水痘、おたふくかぜ)」・「乳児健康診査」、助産所での「母乳相談」・「母乳マッサージ」・「乳児の沐浴指導」。

 富山県厚生部児童青年家庭課では、「子育て家庭の負担が軽くなり、健やかで元気なとやまっ子が育つよう、応援券を配布している。一時預かりや母乳マッサージなどに気軽に使用してほしい」と話している。




問い合わせ
「みんなで育てる とやまっ子 みらいプラン」について
●富山県知事政策局(少子化対策・子育て支援担当)
TEL.076-444-4069
FAX.076-444-3473
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1002/

「マタニティサポートダイアリー」について
●富山県厚生部健康課(母子・歯科保健係)
TEL.076-444-3226
FAX.076-444-3496
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1205/

「とやまっ子 子育て応援券」について
●富山県厚生部児童青年家庭課(子育て支援班)
TEL.076-444-3208
FAX.076-444-3493
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1201/

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑