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2010年 6月 2日 [ トピックス ]

No.457-2:守ろう!富山の自然「高山植物保護パトロール員」募集中


 富山森林管理署は、夏の北アルプス一帯で野生動植物の保護指導や、山岳環境美化活動などを行う「高山植物保護パトロール員」を募集中。また、子どもたちに富山の動植物や自然保護について楽しく学んでほしいと、県は「富山県自然保護講座 ジュニアナチュラリスト養成コース」を開講する。受講は6月27日(日)〜8月21日(土)のうちの8日間。受講者募集中。


●高山植物保護パトロール員募集

 夏山シーズンももう間近。富山森林管理署は、夏の北アルプス一帯で登山者や観光客に高山植物やライチョウなど野生動植物の保護指導や、山岳環境美化活動などを行う「高山植物保護パトロール員」を募集<6月18日(金)まで>している。今夏、雄大な山岳景観が広がる北アルプスでアルバイト! 自然保護活動に携わってみてはいかがだろう。
 
 パトロールは、立山黒部アルペンルートが開通した昭和46年から始まった。夏山最盛期に担当区域に常駐しながら、赤色のシャツと緑色の腕章姿で高山植物保護のための巡視活動やゴミ拾い、高山植物の踏み荒らしを防ぐグリーンロープ整備、雪渓の除去などにあたる。パトロール活動は、登山者、観光客らのマナー向上に大きな効果を発揮しており、歩道以外の踏み込みなどへの指導件数も年々減少している。
 
 パトロールの期間は7月22日(木)〜8月21日(土)。募集人数は22名。活動場所と配置人数は、朝日岳〜白馬岳(4名)、唐松岳〜五竜岳〜白馬岳〜黒部峡谷(2名)、立山(室堂)〜鹿島槍ヶ岳〜針ノ木(12名)、薬師岳・雲の平(4名)。期間中は、2名1組で行動。山小屋連泊のため、原則として下山できない。
 
 雇用条件は、臨時雇用(アルバイト)。富山森林管理署と協定を締結している国有林野保護管理協議会の雇用となる。労働時間は原則8時間。山岳地域での勤務のため、始終業時間は不定期。賃金は1日7,500円だが、宿泊費・食費として1日2,000円を差し引き5,500円。募集対象は、登山経験があり、自然保護に関心のある人や動植物に興味のある人。2,000m以上の山岳地域で、落石、気象の急変など平地とは違った危険が伴うことや、稜線部の登山道を移動しながらの業務となるため、1カ月間の登山に耐えうる体力と経験などが要求される。

 富山森林管理署業務課では「これまで大学の山岳部員らに役割を担ってもらってきたが、近年では学生や20代の若者の応募が減り、採用者は30代が中心となっている。全国の大学山岳部に募集案内をメールで送ったりしているが、就職活動や若者のライフスタイルの変化などで思うように学生が集まらない現状だ。活動は自然保護を考える貴重な機会にもなるはず。多くの若者の応募に期待している」と話している。

●受講者募集! 富山県自然保護講座 ジュニアナチュラリスト養成コース

 子どもたちに富山の動植物や自然保護について楽しく学んでほしいと、県は「富山県自然保護講座 ジュニアナチュラリスト養成コース」を開講する。受講は6月27日(日)〜8月21日(土)のうちの8日間。会場はサンシップ(富山県総合福祉会館)や富山市科学博物館、自然博物館「ねいの里」など。対象は、県内の小学校4年生から中学校3年生までの児童・生徒。

 ナチュラリストとは、自然豊かな場所で動植物などの解説を行う自然解説員。昭和49年に県が全国で初めて制度化し、自然保護講座を受講して知識・技能を身につけた人を認定(現在、成人667名)。登録者は、立山やねいの里、頼成の森などでボランティアとして活動している。ジュニアナチュラリスト養成コースは平成12年から始まり、これまでに203名を認定。自然保護や地球環境への興味を高めるきっかけともなっており、実際に大学の自然科学系コースなどへ進学する認定者もいる。

 講座は、講義<基礎的な知識の学習(富山県の動物・植物・地形、夏の星座)、実践的な知識の学習(生き物との共生、野外における注意と危険予防、生き物の飼育)>と、フィールドワーク(現地研修)<ねいの里、立山地区(室堂・地獄谷)、有峰地区(1泊2日)>で構成。最終日には、総合的な学習として、「つながる生命(いのち)」をテーマに生物多様性や人の暮らしと生命のつながりを学ぶ。ジュニアナチュラリスト認定者には認定証を交付する。

 募集人数は45名(申込み多数の場合は抽選)。受講料は無料(ただし、有峰での宿泊・食事代として6,000円が必要)。受講希望者は、申込書(http://www.pref.toyama.jp/cms_cat/109030/kj00006569.htmlからダウンロード)に必要事項を記入し、〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 富山県生活環境部自然保護課 自然環境係へ送付。応募締め切りは、6月14日(月)。

 富山県生活環境部自然保護課では「生きものたちがすむ水辺や里山で昆虫採集やバードウオッチング、立山で地形や高山植物の観察を行うなど、富山の動植物や自然保護について楽しく学ぶ講座。ぜひ受講ください」と話している。




問い合わせ
「高山植物保護パトロール員」について
●富山森林管理署業務課ふれあい係
TEL.076-424-4931
IP.050-3160-6080
FAX.076-424-4934
http://www.rinya.maff.go.jp/chubu/

「富山県自然保護講座 ジュニアナチュラリスト養成コース」について
●富山県生活環境部自然保護課自然環境係
TEL.076-444-3396
FAX.076-444-4430
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1709/index.html

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