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2006年 8月 16日 [ トピックス ]

No.261-2:全長40cmの短い白ネギ「ねぎたん♪」が人気


 富山県が「富山しろねぎ」のブランド化の一環として商品開発を進めてきた、短葉性の白ネギ「ねぎたん♪」。全長40cm(軟白部20cm以上 )のコンパクトなサイズで、買い物袋や冷蔵庫にもすっぽり収まる。葉先まで柔らかく、辛味が少なくて甘味が強い。今夏から県内向けに本格的に販売が始まり、消費者から好評を得ている。

●柔らかい葉まで食べられる白ネギ
 富山県が「富山しろねぎ」のブランド化の一環として商品開発を進めてきた、短葉性の白ネギ「ねぎたん♪」。今夏から県内向けに本格的に販売が始まり、消費者から好評を得ている。

 スーパーなどで販売されている一般の白ネギの出荷規格は全長60cm(白い部分の軟白部が30cm以上)だが、「ねぎたん♪」は全長40cm(軟白部20cm以上)のコンパクトなサイズが特徴だ。「使い勝手の良い、短いネギがほしい」、「一度に食べきれる短い白ネギがほしい」といった消費者からの声を受け、平成14年度から富山県農業技術センター・野菜花き試験場で既存品種を用いた短葉性ネギの栽培試験に着手。その後、主な産地での栽培実証を行い、今年度から本格的に生産販売を始めた。買い物袋からはみださない(買いやすいサイズ)、一度で食べきれる(使いやすいサイズ)、冷蔵庫に入る(保存しやすいサイズ)といった点や、葉先まで柔らかく、辛味が少なくて甘味が強い点などがセールスポイントで、スーパーやデパートなどでの売れ行きが好調だ。

 「ねぎたん♪」は、植え付け間隔を広げ、土寄せ回数を3回から2回にするなど、短期間で太く短くする栽培技術を確立したことから本格的な栽培にめどが立った。現在の「富山しろねぎ」の本格的な出荷が始まる前の7月〜8月(夏秋タイプ)と、12月〜1月(秋冬タイプ)を中心に出荷することができるため、「富山しろねぎ」との組み合わせで県産白ネギの販売期間の拡大につながり、市場価値がより高まることにもなると関係者は期待している。

●富山県だけのオリジナル品種も開発中
 「ねぎたん♪」は、今年射水市新湊地区や黒部市などで120aが栽培され、約11tの出荷量を見込んでいる。ネーミングは、消費者により親しんでもらえるように名付けられたもので、従来の白ネギとの差別化をねらい、短さや愛らしさをうたっている。輸送量の多い段ボール箱や梱包用のテープなどのマークやデザインを統一し、イメージの定着を図っている。

 現在、富山県農業技術センター・野菜花き試験場では、従来の白ネギに、短くて太い下仁田ネギ、緑葉の部分が柔らかく、辛味の少ない葉ネギ(九条系)を交配・選抜させた短葉性ネギの新品種を独立行政法人・野菜茶業研究所と連携して開発を進めている。富山県だけのオリジナル品種として、平成20年ごろの品種登録を目指している。

 なお、「富山しろねぎ」は1年に約2,000tが出荷され、富山を代表する特産野菜として、8月から12月まで中京方面を中心に県内外へ出荷されている。中京地区の主要卸市場では、10月〜11月に富山しろねぎのシェアが30~50%前後を占めるほどの知名度があり、柔らかくて、甘味があるため、市場から高い評価を得ている。

 富山県農林水産部農産食品課では、「デパ地下などでは、ミニカボチャやミニキュウリ、ミニゴボウなどミニ野菜がブームとなっており、ねぎたん♪も消費者のそんなニーズをとらえて開発したもの。来年以降、栽培の面積を拡大させていきたい。富山しろねぎと合わせて、富山のネギブランドの一翼を担っていくものと期待している」と話している。



問い合わせ
●富山県農林水産部農産食品課
TEL.076-444-3284
FAX.0764-444-4410
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1613/

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