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2006年 4月 19日 [ トピックス ]

No.244-2:オランダで品種登録、県育成チューリップ「夢の紫」


 色とりどりのチューリップの花が花壇を美しく彩るこの季節。県が育成したチューリップ品種「夢の紫」が、世界最大のチューリップ球根生産地・オランダで品種登録された話題を届けよう。オランダでの県育成品種の登録は、平成3年の「黄小町」、16年の「白雲」、「初桜」に続いて4品種目となる。

▲夢の紫

●濃い赤紫色のユリ咲きの花

 色とりどりのチューリップの花が花壇を美しく彩るこの季節。県が育成したチューリップ品種「夢の紫」が、世界最大のチューリップ球根生産地・オランダで品種登録された話題を届けよう。オランダでの県育成品種の登録は、平成3年の「黄小町」、16年の「白雲」、「初桜」に続いて4品種目となる。

 「夢の紫」は昭和48年に母:デメーター、父:アクミナータの交配により育成され、平成11年に国内で品種登録された。濃い赤紫の色を持つ、ユリ咲きの花が大きな特徴。花が大きく、約40cmと草丈も高いことから花壇、切り花のどちらにも適している。球根の肥大性・分球性が良く、収量もあり、生産性が高い。定期的な病害防除によって褐色斑点病やかいよう病の発生がほとんどみられないのも特徴だ。

 「紫色でユリ咲きタイプの品種は少なく、希少性が極めて高い。ボリューム感もある」と、オランダでの評価は高く、オランダの種苗業者から早期の生産販売の要請があったことで品種登録が行われた。今後、登録品種実施許諾契約が結ばれる予定だ。

 新品種の育成には約20年かかるとされるが、これまでに県では27品種を育成し、県全体で生産される球根の24%を県産品種が占めるまでに至っている。「夢の紫」が世界一の球根生産を誇るオランダで生産・販売されることにより、「チューリップの富山」を世界に発信できることや、「夢の紫」の国際的な評価、価値が高まることで国内外での販売増が期待されている。

●日本一の球根生産地・富山県でのチューリップイベント

 富山県内でチューリップの栽培が始まったのは大正7年。砺波市の水野豊造氏が初めて取り組み、富山の特産・チューリップ球根の生産の基礎を築いた。いまでは栽培面積150haに約400種類、2,870万球のチューリップ球根が栽培され、富山県は日本一の球根生産地となっている。

 チューリップ王国富山を実感できるのが、砺波平野の春の風物詩として知られる「となみチューリップフェア」<4月21日(金)〜5月7日(日)>。砺波チューリップ公園に国内最大規模の450品種、100万本のチューリップが咲き競い、花の絨毯を敷き詰めたよう。「花と水」をテーマに、大花壇をはじめ、水上花壇、フラワーヒルなど趣向を凝らした展示も見ごたえたっぷりで感動を運んでくれる。450品種の品種見本花壇では、県育成品種も展示されるので観賞したい。

 砺波市と並ぶチューリップの栽培地として知られる入善町では「にゅうぜんフラワーロード2006」が4月末まで開催されていることも話題だ。入善町総合体育館の北側に広がる約5haのほ場を会場に120品種、220万本のチューリップが植えられており、赤紫色のクンフー、黄色のモンテビュー、赤に黄色のシレスタなどが可愛らしい姿を見せている。北アルプスを遠望しながら、眼前に広がるチューリップ畑を観賞していると、心も春色に染められていく。

 10回目となる今回は、4月22日(土)、23日(日)にウェルカムイベントも行われる。東京の原宿少年少女合唱団と地元のコスモホール少年少女合唱団くぴーどなどの歌声を楽しんだり、花摘みなどの体験もできるのでぜひ来場を。





問い合わせ
<「夢の紫」について>
●富山県農林水産部農産食品課
TEL.076-444-3284
FAX.076-444-4410
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1613/
http://tulip.agri.pref.toyama.jp/tulip/

<「2006となみチューリップフェア」について>
●(財)砺波市花と緑の財団
TEL.0763-33-7716
FAX.0763-33-0090
http://www.tulipfair.or.jp/

<「にゅうぜんフラワーロード2006」について>
●入善町農水商工課
TEL.0765-72-1100
FAX.0765-74-0067
http://www.town.nyuzen.toyama.jp/

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