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2001年 12月 20日 [ トピックス ]

No.085-1:心がやすらぐ、かおり風景を求めて

● 多くの人に心地よさをもたらす、かおり風景

 環境省の「かおり風景100選」に富山県内から砺波市の「砺波平野のチューリップ」、宇奈月町の「黒部峡谷の原生林」、富山市の「富山の和漢薬のかおり」の3件が認定された。
  「かおり風景100選」は、豊かなかおりとその源となる自然や文化を「かおり環境」として残し、伝えていくために、特にすぐれた100地点を選定するもので、環境省へは全国から600件、富山県内から20件の応募があった。



●砺波平野の散居村を鮮やかに彩るチューリップ  

 砺波市のチューリップの栽培面積は53haの規模にわたり、開花期には花の絨毯が散居村の田園地帯に広がる。その景観は砺波平野の春の風物詩ともなっている。昭和27年から開催されているチューリップフェアでは、約500人のボランティアが会場案内や清掃を行うなど、行政と市民などが一体となってフェアに取り組んでおり、そんな姿勢も選定理由に挙げられた。
 2002年のチューリップフェアは4月25日(木)から5月6日(休)まで開催される予定。350品種、約100万本のチューリップのかおりと景観を楽しみたい。




●トロッコ電車から原生林の緑のかおりを体感

 日本最大級のV字谷である黒部峡谷一帯には、カエデやイワウチワ、ブナ、ナラなどの原生林が生育しており、黒部峡谷鉄道のトロッコ電車から豊かな緑のかおりを堪能できることが評価された。黒部峡谷は、現在冬の眠りについている。山に春が訪れる4月下旬から5月上旬にトロッコ電車の運転が再開される予定だ。


● 薬都富山の歴史を伝える和漢薬のかおり

 富山市は、和漢薬の調剤などによるにおいが市内の多くの場所で感じられることから選定された。江戸時代から300年以上の伝統を持つ越中売薬は、富山を代表する地場産業。薬の配置員が日本各地を回り、家庭に各種の薬を預け置き、次に訪問したときに使った分だけの代金をいただく富山独自の「先用後利(せんようこうり)」のシステムで知られ、現在もたくさんの配置員が全国の家庭を訪問している。富山市内には和漢薬を主体とした医薬品メーカーが点在しており、薬都富山の雰囲気が感じられる。また、JR富山駅から徒歩で15分。明治時代の薬種商の店先を忠実に再現した県民会館分館「金岡邸」では、昔の製薬道具や売薬版画などが展示されており、富山の薬の歴史をつぶさに知ることができる。





問い合わせ
●富山県環境保全課
TEL(076)444-3144
●黒部峡谷鉄道
TEL(0765)62-1800
●県民会館分館「金岡邸」
TEL(076)433-1684

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