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2002年 2月 20日 [ トピックス ]
No.088-2:土蔵造りの町並が高岡によみがえる
●歴史と風格のある町づくり
平成12年12月に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された高岡市の山町筋では、土蔵造りの建築物の修理と修景工事によって、明治、大正期の佇まいをよみがえらせている。
保存地区に選定されているのは守山町や小馬出町、御馬出町などの約5.5ヘクタールで、町内には明治から昭和初期にかけて建てられた土蔵造りの民家や商家、門など、101件の伝統的建造物が残る。これらは明治33年に発生した大火後に建てられたもので、白黒の漆喰の外壁、レンガ積みの防火壁などの耐火構造を備えているが、新築や改築によって当時の姿を変えたものも少なくない。
今年度は5棟の修理と1棟の建て替えが行われ、風格のある土蔵造りのたたずまいが通りを行く人々の目を楽しませている。土蔵造りの商家の一つは、約40 年前の写真を基に雨漏りで傷んだ屋根を葺き替え、外壁のトタン板などを外して漆喰の壁や防火壁などを復元した。来年度以降も調査をもとに1年に5、6棟ペースで補修工事などを進める計画だ。
●土蔵造りのまち資料館が今春、開館
4月下旬には山町筋に関する古文書や古地図などを展示する「土蔵造りのまち資料館」が開館する。小馬出町にある旧室崎家(市指定文化財)を改装したもので、黒漆喰の壁や防火壁を備えた重厚な造りが印象的。山町筋の散策の拠点として利用したいところだ。
なお、山町筋では、高岡の開祖で加賀藩二代藩主の前田利長が豊臣秀吉から拝領した7基の「御車山(みくるまやま)」を守り伝えている。5月1日の「御車山祭」には、土蔵造りの町並を高岡名工の技を結集させた華麗な御車山が練り歩く。復元された土蔵造りと御車山の組み合わせは、絵になる風景といえるだろう。
問い合わせ
●高岡市教育委員会文化財課
TEL0766-20-1453