トピックス

アーカイブ

2002年 8月 7日 [ トピックス ]

No.099-2:静寂の森と湖が心を癒す----有峰森林文化村、開村


●森のなかで元気を取り戻し、生きることの意味を考えなおす

 “水と緑といのちの森を永遠に”を基本理念に掲げる「有峰森林文化村」が、立山連峰・薬師岳を間近に仰ぐ大山町有峰に開村した。標高1,000メートルに位置する有峰周辺は、満々と水をたたえる有峰湖や、ブナ、ミズナラ、トチノキ、カエデなどの美しい森が広がる自然の宝庫。有峰湖周辺の森林は、「日本の水源の森100選」にも選ばれている。
 有峰地域は、“日本一の暴れ川”常願寺川の上流に位置し、県では治水事業と併せて電源開発を進めるため、1920(大正9)年に県営水力電気事業に着手。有峰一帯を買収し、村民は離村した。そして、戦時中の中断を挟み、事業を引き継いだ北陸電力が、1961(昭和36)年に有峰ダムを完成。その後も、富山県と北陸電力によって住民不在の有峰が守られてきたという歴史を持つ。
 森のなかを歩き、すがすがしい木の香りを胸いっぱいに吸い込むと身体から元気が湧きだしてくる−−有峰森林文化村は、有峰の貴重な自然と森林文化を活用しながら、「森林と人との共生や生命の循環、自然への畏敬」を体得してもらうことを目的に運営・管理される。有峰を愛する人々・村民が森のなかで遊びながら憩い、学び、自然を守れるように、森と一体となれる多彩な体験事業が行われる予定だ。

→写真をダウンロード(350dpi)


●森のなかで植物観賞や散策、自然学習のひととき

 具体的な事業として、有峰湖畔の探勝コースの整備や、ナチュラリストらによる自然歴史講座「有峰語り部講」の開講、来訪者に自然保全のためのマナーを助言する有峰森林レンジャーの結成などが注目される。湖畔に整備された猪根山遊歩道、冷夕谷遊歩道では清流のせせらぎや野鳥のさえずりに耳を澄ませながら、森林浴が楽しめる。有峰ダムでは保守点検用エレベーターを団体客に開放。有効貯水量約2億立方メートルを誇るダムを真下から見上げるひとときが体感できる。
 なお、有峰森林文化村では、「有峰村民」を募集している。有峰を愛し、基本理念に賛同し、何らかの活動をしようとする人を有峰森林文化村の「村民」とするが、特に積極的な活動をされる方を「有峰村民」として登録するもので、村民証の交付やメールマガジンの配信を行う。住民不在の有峰に村民を新たに見出そうとする取り組みである。会費は無料。「有峰村民」についての詳しい情報は、HP「ありみネット」へ。

問い合わせ
●有峰森林文化村
TEL 076-482-1420
「ありみネット」
http://www.arimine.net/

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑