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2003年 9月 24日 [ トピックス ]
No.126-3:県立新生園製作のカラフルな化粧床材「エコ平板」、好評
●ファンタジーあふれる夢の世界が伝わる
知的障害者施設の「富山県立新生園」(高岡市麻生谷)で製作されたリサイクル床材「エコ平板」が県内の公共工事に活用され、注目を浴びている。
エコ平板は、縦横30cm、厚さ6cmのコンクリート板の上に、工事現場などから出た石やレンガ、瓦などの廃材を貼り、モザイク模様に仕上げたカラフルな化粧床材だ。エコ平板製作を通じ、軽度の知的障害者が実社会で自立できるよう支援を行うNPO法人「エコ平板・防塵マスク支援協会」(千葉県柏市)が特許を持ち、富山の新生園を含め、全国の養護学校や障害者施設など7カ所のみで製作されている。
新生園では昨年秋からエコ平板の製作技術を修得。試作品が公共事業で活用されて好評だったことから、本格的な製品づくりを今年春からスタートさせた。携わっているのは、男女12人ほどの園生で、まず持ち込まれた廃材を細かく砕くことから作業が始まる。廃材といっても工事現場で半端なサイズのために使われなかった新品の大理石やレンガ、瓦で、美しいものばかり。これを細かく砕き、小さな破片を柔らかなモルタルの上に段差をつくらずに埋め込んでいく。仕上がったものは、自由な配色のものもあれば、花や魚をイメージとしてふくらませたものなど、多彩なデザインが魅力。夢のあるファンタジーの世界が見るものの心をほのぼのとさせてくれる。
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●知的障害者の自立支援に寄与できれば
エコ平板は現在、福光町の棟方志功記念館・愛染苑周辺の歩道、氷見市の防災広場、八尾町のポケットパークの3カ所に敷設されており、訪れる人の目を楽しませている。この他、工事中のものやデザイン検討中のものは5カ所で、「資源循環型社会の創造や知的障害者の自立支援に寄与できれば」と関係者の期待も高まっている。
新生園園長の久保徳市郎さんは「製作者の豊かな感性が感じられます、といった感想が大勢の方から寄せられています。園生たちは世界でただ1つのオリジナルの芸術作品をつくっているという感覚で取り組んでいます。エコ平板を使った歩道を訪れて、子どもの作品に感激したという親も多く、エコ平板製作が園生本人と家族の生きがいにつながっているようです」と語る。
問い合わせ
●県立新生園
TEL.0766-31-1811