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2004年 11月 2日 [ トピックス ]
No.168-1:富山県立大学、就職率全国No.1!
●学生一人ひとりにゆきとどいた就職指導
『週刊東洋経済』(10月9日号)と『週刊エコノミスト』(9月28日号及び11月9日号)で、富山県立大学工学部が国立、私立を含めた全国の大学のなかで就職率第1位と紹介された。『週刊東洋経済』では理系ベスト100のなかで第1位、『週刊エコノミスト』では主要360大学の文系・理系を合わせたなかで第1位となっており、同大学の就職に対する強さが証明された。なお、同大学の就職率は、2003年度を含め4年連続100%を達成している
富山県立大学は1990年に創設された理工系の公立大学で、学生数は全体で約1,100名。工学部(機械システム工学科・電子情報工学科)、大学院工学研究科(機械システム工学専攻・電子情報工学専攻・生物工学専攻)、短期大学部からなる。
2004年3月の工学部卒業生に対する求人企業数は1,073社で、卒業生のうち大学院へ進学した約3割を除き、就職率は100%を達成した。分野をみると、電子・電気、情報・通信、機械・鉄鋼、建設、化学など、学生が大学で学んだ専門知識を活かせる、希望の企業に就職しているのが特徴。地域的には、富山県内のみならず、東京、大阪、名古屋などの大都市圏をはじめ、全国各地の大手・主要企業にも数多く就職している。
高い就職率を維持している背景には、学生への全学的なバックアップがある。3年次生を対象にした年4回の就職・進学ガイダンス、インターンシップによる企業との連携、県外企業見学会、年2回の模擬面接(集団面接・個人面接)、1、2年次生を対象としたキャリア教育ゼミ、全学年を対象にした資格取得ゼミ (TOEIC、情報処理技術者資格等)などの就職支援のカリキュラムのほか、ゆきとどいた就職指導体制、産学連携など、さまざまな仕組みが評価されている。
●2006年4月、生物工学科(仮称)開設
同大学の工学部では、1年次に「教養ゼミ」、3年次では「専門ゼミ、プレゼンテーション演習」、4年次では卒業研究といったように少人数によるゆきとどいた教育を行い、専門的な技術をもった研究者・技術者の養成や、豊かな人間性、実践力、創造力を兼ね備えた人材の育成に力を入れている。1年次から専門科目を学習し、基礎学力と広い視野を同時に身につける「クサビ型カリキュラム」、国際的に即戦力として活躍できる人材育成を目指し、英語教育と情報教育を重視するなど、特色のある教育も注目といえる。
また、県立大学では、地域に開かれた大学をめざし、平成16年4月、「地域連携センター」を設置。産学交流や企業ニーズと研究シーズ(種)の結びつけのための窓口となるほか、外部からの受託研究、分野別の研究活動、そして生涯学習の支援など、地域に向けた積極的な展開はさまざまな実を結びはじめている。(200.9.15掲載「県立大学の産学連携コーディネート−城端絹と富山湾の海洋深層水の成分を生かしたせっけん、誕生」http: //www.cap.or.jp/INT/No161/t-16102.html参照。)
そして、2006年4月には、生物工学科(仮称)が開設されることも話題。生物工学研究センターを基礎に「機能性食品」、「植物機能工学」、「応用生物情報学」などの分野を充実させ、バイオテクノロジーの教育・研究に取り組んでいくという。
富山県はノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏の出身県。同氏は「バイオを中心とした産業づくりの協力について、県内の方と話を進めている。研究者、技術者と交流していくことから始めたい」などと述べている。県立大学が最先端の分野を切り開き、世界レベルの人材を育成していけるよう、今後のさらなる進化に期待したい。
問い合わせ
●富山県立大学事務局教務課
TEL.0766-56-7500
FAX.0766-56-6182
http://www.pu-toyama.ac.jp/