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2005年 12月 14日 [ トピックス ]
No.226-1:日本初の本格的なLRT、車両の愛称は「ポートラム」
JR富山港線を路面電車化し、来年4月下旬(予定)に運行を始める富山ライトレールの愛称が「ポートラム」に決定。JR線を路面電車として再生させる国内で初めての本格的なLRT(Light Rail Transit)で、現在急ピッチで整備が進められている。13の電停には地域のシンボルや伝統などを写真やイラストなどをアレンジして表現したデザインシートも掲げられる。
●既存のインフラを活用して路面電車化
JR富山港線を路面電車化し、来年4月下旬(予定)に運行を始める富山ライトレール(2005.2.2掲載「国内初の取り組み、JR線の路面電車化−富山の路面電車の新展開」)。JR線を路面電車として再生させる国内で初めての事業で、騒音や振動を抑える樹脂固定軌道の敷設、駅ホームの工事など、現在急ピッチで整備が進められている。
富山港線は富山駅と富山市北部の岩瀬浜を結ぶ全長約7.6kmの単線路線。路面電車化にあたり、富山駅から約1.1kmまでの区間には道路上に軌道を新設し、その先から岩瀬浜駅まで約6.5kmの区間は既存の施設を利用する。既存のインフラを活用した取り組みは全国のモデルケースとして注目されている。
日本初の本格的なLRT(Light Rail Transit)となる富山ライトレールは、昔ながらの路面電車のイメージを一新した新しい交通機関だ。「あらゆる人々にやさしい交通機関」を目指し、新型車両には車椅子やベビーカーでも楽に乗り降りできるバリアフリーの超低床式車両(LRV)が導入される。ボディには、立山の新雪をモチーフにしたスノーホワイトを基調色に、富山の豊かな自然や子どもたちの笑顔を抽象化した赤や緑、青など7色のアクセントカラーが配される。車両の愛称募集には、全国から 2,411通の応募があり、先頃「ポートラム」に決定。港の「ポート」と車両の「トラム」を組み合わせた造語だ。
●地域のシンボルや伝統を紹介する「電停個性化スペース」
現行の富山港線には9つの駅(富山駅除く)があるが、乗降客の利便性の向上を図るため、路面電車化後は4つの電停を新設し、13の電停となる。命名権を売り出していた4カ所のうち、牛島新町の電停は「インテック本社前」、粟島町の電停は「粟島(大阪屋ショップ前)」と応募のあった2社の企業名が付けられることに決まった。
13の電停には、それぞれの地域の個性を紹介する「電停個性化スペース」が設けられる。地域のシンボルや伝統などを写真やイラスト、グラフィックをアレンジして表現し、広くPRすることで地域の振興や活性化を図るのが目的。いくつかを紹介すると、電停「富山駅北」には「立山連峰」、「神通峡」、「おわら風の盆」、「ちんどんまつり」、「鱒の寿司」、「売薬」と、富山を代表する景観や祭りなどをテーマとするデザインボードが掲げられる。電停「越中中島」には、国指定重要文化財・中島閘門、電停「東岩瀬」には、北前船の廻船問屋・森家を中心とする岩瀬大町通りが紹介される。個性化スペースの左上部分には、スポンサーの社名ロゴを掲載するスペースもあり、現在、スポンサーを募集している。また、各電停には企業の広告スペースもあり、こちらも受付中だ。
問い合わせ
●富山ライトレール株式会社 経営企画部
TEL.076-405-1550
FAX.076-405-1553
http://www.t-lr.co.jp/