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2005年 9月 28日 [ イベント ]
No.215-1:癒しロボ「パロ」に会える!「ジャパンロボットフェスティバルinTOYAMA」開催
「ものづくりの県・富山」からロボットと発明の話題を。癒しロボット「パロ」など全国の最先端ロボットや富山の技術を一堂に紹介する「ジャパンロボットフェスティバルinTOYAMA」が11月3日(祝・木)〜6日(日)に開催される。また、新たな発明として、富山大学工学部の山口昌樹助教授らが開発した「唾液によるストレス測定技術」を紹介。
●アザラシ型癒しロボット「パロ」や搭乗型二足歩行ロボット「ランドウォーカー」に出会える
全国の最先端ロボットや富山の技術を一堂に紹介する体験型イベント「ジャパンロボットフェスティバルinTOYAMA」が11月3日(祝・木)〜6日 (日)、富山市のテクノホールで開かれる。県内企業や県出身者らが開発に携わった次世代ロボットや、愛知万博に出品されたロボットなど、約30タイプが展示される。
富山県は日本海側屈指の工業県で、工作機械や電子部品、アルミ建材などの製造が盛んな土地。同イベントは、そんな「ものづくりの県・富山」の次代を担う子どもたちに、科学やものづくりへの興味・関心をもってもらうことや、ロボットテクノロジーを通した地域と産業の活性化、次世代ロボットとの共生・ふれあいなどを目的に企画された。
会場のパフォーマンスゾーン・ライフサポートゾーンでは、産業技術総合研究所の柴田崇徳主任研究員(南砺市城端出身)が開発し、県内で生産されているアザラシ型癒しロボット「パロ」、身長154cm・体重58kgと人間に近いプロポーションで、転んだときに自力で立ち上がるなどの動作が可能な「プロメテ」、女性そっくりの外観をもつ「アクトロイドDER」、巡回警備機能を備えた「ALSOKガードロボi」、人の顔を覚えたりできる「PaPeRo」、全高3m40cm、総重量1tの搭乗型二足歩行ロボット「ランドウォーカー」(5,6日のみ)などが展示される。「ランドウォーカー」は国内イベント初出展で、コクピットへの体験搭乗もできる予定だ。このほか、二足歩行型ヒューマノイドロボット「ASIMO」によるステージショー(初日のみ)や、レスキューロボット「Tー52 援竜・改」の展示(屋外)も楽しみ。「Tー52 援竜・改」は廃車や鉄骨を除去し、その下からダミー人形を助け出すデモンストレーションを行う。
プレゼンテーションゾーンでは、「世界に躍進する地域のものづくり・ひとづくり」をテーマに、富山の企業・教育機関の世界に誇るテクノロジーや取り組みなどが紹介されるので、先端技術に触れてみたい。入場料は大人1,200円(前売り券1,000円)、小中学生・高校生600円(同500円)。
ジャパンロボットフェスティバル実行委員会事務局では「地方都市でこれだけ多くのロボットが集結するのは初めて。ロボット技術は日本の次代の産業になるでしょう。未来のものづくりを担う子どもたちにロボットの素晴らしさに触れ、科学に興味を持ってほしい」と話している。
なお、同時開催イベントとして、富山市体育文化センターで「子ども体験・ものづくりフェア」も催される(11月3日、5日、6日開催:入場無料)。ロボットの工作教室や、大学などが開発したユニークロボット、宇宙航空研究開発機構による「HーII Aロケット」・国際宇宙ステーション・スペースシャトルの模型、宇宙服などの展示が行われるのでぜひご来場を。
●唾液でストレス度をチェック! ストレス測定技術を開発
仕事や人間関係、勉強など、さまざまな要因でストレスを感じながら日常生活を送り、「パロ」のようなロボットに癒されたいと思っている人は多いだろう。ストレス度が高いかどうかを簡単に知って、快適に過ごすことはできないか。そこで注目したいのが、富山大学工学部の山口昌樹助教授(物質生命システム工学科・生命工学講座)ら研究チームが開発した「ストレス測定技術」だ。
この技術は、口の中の唾液を利用するユニークなもの。山口助教授はこれまでの研究で、人体にストレスがかかると、唾液に含まれる消化酵素「アミラーゼ」の濃度が数分以内に上昇し、逆にストレスが緩和され、快感を感じると減少することを突き止めた。この現象を利用し、医療機器メーカーなどと共同で開発した装置では、唾液を染み込ませた試験紙(アミラーゼの濃度によって黄色に変化)をセットするだけでストレス度が数値で表示される。装置に組み込まれた光素子の反射でアミラーゼの濃度を分析する仕組みとなっている。
「試験紙をペロッとなめるだけでその時のストレスの度合が手軽に判断できます。こんなときに自分はストレスを感じる、どんなことをすると心が和むということがわかれば、その人に合ったストレス解消法が見つけだせるでしょう。また、心に感じる快適さを数値的に判断できれば、たとえば、香りのいい化粧品やおいしく感じる食品、使いやすいスポーツ用品、乗り心地のいい自動車のシートといった製品開発に生かすことができます」と山口助教授は話す。実際、装置は化粧品メーカーの製品開発や、寝たきりの高齢者や言葉をうまく伝えられない子どもの言葉代わりの道具として、医療や福祉現場などで試験的に使われ始めている。
ストレス度を測定できるこの装置は、医療機器メーカーなどから一般向けに11月に発売される予定だ。日本は“感性”を測定する分野では世界トップレベルで、“感性工学”という言葉が英語になるほど。富山大学発の技術がストレス解消、心の癒しに役立つことを期待したい。
問い合わせ
●ジャパンロボットフェスティバルinTOYAMAについて/
ジャパンロボットフェスティバル実行委員会事務局
(チューリップテレビ内)
TEL.076-442-7400
FAX.076-442-7032
http://www.robofes.com/
●ストレス測定技術について/
富山大学工学部物質生命システム工学科
TEL&FAX.076-445-6855
http://www3.toyama-u.ac.jp/~yamag/